高市早苗「首相になれば危機管理にまず投資する」 「強い経済なくして安心できる社会保障できない」
具体例として新型コロナウイルス感染症対応を挙げ、「治療薬とワクチンを日本で作るための投資に国費を使う」と述べた。
高市氏は、物価上昇率2%を達成するまで、基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化目標を凍結すると主張している。
麻生太郎財務相が高市氏のこの主張に否定的な考えを示したことを受けて、番組レギュラーコメンテーターの橋下徹氏(元大阪市長、弁護士)が「麻生さんとも戦うか」と質問した。
高市氏は「財務当局がプライマリーバランスにこだわったことで、安倍内閣の機動的な財政出動が中途半端に終わった」と指摘。「強い経済を作らないと、全世代が安心できる社会保障はできず、雇用の場も創出できない。税収増にも結びつかない」と麻生氏に反論した。
譲れないところは譲れない信念を持つ
番組では、同じく立候補を表明した河野太郎規制改革相が「脱原発」、「女系天皇容認」の持論をトーンダウンさせていることを伝えた。
これについて、高市氏は「ほかの立候補予定者の批判はいっさいしない」としつつ、「内閣総理大臣は過酷な仕事で、国会論戦にもさらされる。もしも自分の信念と違うことを説明しようとすると、そうとう大変だ。譲れないところは譲れない、信念を持っていかないと国会論戦には耐えられないし、国民に自分の言葉で語りかけることが難しくなるんやないかな」と述べた。
一方、番組には加藤勝信官房長官も出演した。加藤氏は、総裁選について「リーダーが変われば政治は変わる。大事な選挙だ」と語った。
加藤氏が所属する竹下派は6日、「まとまって対応する」ことを確認したとされる。番組で派閥として「1つでまとまっていけるか」と問われた加藤氏は、「まとまるというのは同じ人をということだけではない。仮に(支持候補が)違っても、お互い理解しながら進んでいこうと、幅広い意味だと、私は理解している」と説明した。
総裁選には、河野氏、高市氏のほかに岸田文雄前政調会長が立候補を表明している。
加藤氏は「党主催の討論会などで、経済対策やコロナ対策を含めて(各候補の主張を)聞いて、判断していきたい」と述べ、支持候補を明らかにしなかった。
番組では、高市氏が「私みたいにちょっととんがっているというのか、なんとなく地上波(テレビ放送)を見ていると、私は右翼扱いをされている気がして仕方がない。こんなに優しく生活者に寄り添った政策をいっぱい構築しているのに、なぜなのだろうと思う」と首をかしげる場面もあった。