「町長も移住者」軽井沢の"隣の町"が注目のワケ 人口じわり増加「御代田町」の魅力とは一体何か
避暑地やリゾートとしても人気の長野県軽井沢町。同町の人口(転入)は昨年、前年より567人増と、全国の町村で最も増えた( 2020年12月31日現在、総務省調べ)。町の担当者は、「コロナ禍でテレワークが増え、昨年開校した(幼少中一体の)私立学校の影響もあったようです」と言う。
ただ、少し長い目で分析すると 「軽井沢を超えた町」が見えてくる 軽井沢町の西隣にある御代田町(みよたまち)だ。
長野県は、「移住人気」ナンバーワンとして知られるが、人口がコンスタントに増えているのは軽井沢や御代田などいくつかの市町村に過ぎない。過去10年間にならしてみると、軽井沢町が670人増(長野県調べ)だったのに対し、御代田町が735人増と上回っている。
人口の半分は移住者
2020年までの最近5年間(国勢調査)では、御代田町は379人増で、軽井沢町(203人増)よりも増加の勢いがついている。ちなみに、8月1日現在の御代田町人口は1万6016人と初めて1万6000人を超えた。約2万人前後の軽井沢より一回り小さな町だ。
御代田町は 住民年齢 の若さも目立つ。0歳から19歳までが18.6%(軽井沢町16.3%)、20~64歳までの生産年齢層に近い人たちは55.2%(同52.9%)と長野県内でも高い。民間の賃貸住宅大手の「住み心地ランキング」(2021年)では、御代田町が昨年の4位から1位となり、「交通の利便性」が評価されたとしている。
2年半前に就任したばかりの小園拓志町長(43)は、「昔から移住者が多く、人口の半分は移住者です」と言う。そもそも別荘地・観光の中心として栄えてきた軽井沢町とは異なり、小諸市や佐久市など周辺市とともに「暮らし・生活圏」として地味に展開する「みよた」が、移住圏として、じわり注目されつつある。