「怒りやすい人」が知らずにしている3つの悪習慣 「怒りにくい体質」になるために見直すべきこと
アンガーマネジメントではそうした怒りとうまく付き合えるような、「怒りにくい体質づくり」を目指します。そこで大切なのが習慣となってきます。ただし特別なことをするわけではありません。小さくとも理にかなった、アンガーマネジメントの考え方に沿った行動を実践するだけです。
大切なことは、そうした体質づくりによって怒るべきことには怒り、怒る必要のないものに対してはうまくいなすことで、「決して怒らない」ということではないところです。
「怒らなくていいこと」に怒らなくなる
アンガーマネジメントとは1970年代にアメリカで生まれた心理トレーニングです。
アンガーマネジメントの本国・アメリカでアンガーマネジメントが普及した理由の1つは、「怒りの感情のコントロールができない人は大人として未成熟である」と評価されてしまうという点があるからです。アンガーマネジメントというトレーニングによって怒りの感情と上手に付き合えるようになるとは、言わば大人としての教養でもあったわけです。
また、アンガーマネジメントは、犯罪者に対する矯正教育の側面が強いものでした。それが、時代の変遷とともにより一般化されていき、今ではエグゼクティブのためのトレーニング、子どもたちの情操教育、カップルセラピー、ペアレンティング(親として受ける講習)、アスリートのメンタルトレーニングなど、幅広く応用されるようになっています。それが日本でも特別な人が学ぶスキルとしてではなく、一般教養としてアンガーマネジメントが普及しているのです。
繰り返しにはなりますが、アンガーマネジメントの目的は、怒らなくなることやイライラしなくなることではありません。怒る必要のあることに対しては上手に怒れて、怒る必要のないことに対しては怒らなくて済むようになることです。
そのために、アンガーマネジメントの理論や技術を日常の中で取り組めるようにかみ砕き、「怒りやすいなと感じている」「イライラして物事が手につかない」といったことで悩んでいる人の手助けになる方法をお伝えしているのです。その方法を実践することで、ぜひとも「怒りにくい体質」をつくってもらいたいと切に考えています。
「怒りにくい体質」をつくるために大切なことは、悪い習慣を断ち、いい習慣を取り入れることにつきます。あなたが続けているその習慣はあなたをイライラさせるだけの悪い習慣かもしれません。そんな悪い習慣を断ち切り、次はよい習慣を始めましょう。「意外と何も考えずにやっていること」として3つの悪い習慣を挙げたいと思います。
悪い習慣1:「コスパ」で考える
私は「もったいない」は、ムダにイライラをつのらせる大きな原因になると考えています。何に対してもったいないと思うかは、よく考える必要があると思うのです。
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