意外に多い、著名建築家が手がける鉄道デザイン 集客期待大、工業デザイナーの手による駅舎も
建築家が鉄道車両をデザインすることが多くなってきている。代表例としては岡部憲明氏が手がけた小田急電鉄「ロマンスカー」GSE70000形、妹島和世氏が監修した西武鉄道001系「ラビュー」などがある。
鉄道と建築家の関わりは、駅舎については昔からある。たとえば赤レンガで有名な東京駅丸の内駅舎を設計した辰野金吾は鉄道専門というわけではなく、日本銀行本店など鉄道以外の建築物も担当している。
車両・駅舎両方を手がける建築家
その後もJR東日本田沢湖および女川駅舎に坂茂氏、JR九州由布院駅舎に磯崎新氏が起用されており、安藤忠雄氏はJR東日本竜王駅、東急電鉄・東京メトロ渋谷駅など複数の駅を担当と、世界的に有名な建築家が数多く関わっている。
となると当然ながら、車両と駅舎の両方を手がけた建築家も出てくる。
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のメインスタジアムである新国立競技場の設計を担当した建築家の隈研吾氏は、東京都にあるJR東日本高輪ゲートウェイ駅、京王電鉄高尾線高尾山口駅などもデザインしている。
そして車両も手がけている。西武鉄道4000系の改造により生まれたレストラン列車「52席の至福」に使われる52型である。外観は秩父の四季が荒川の流れとともに描かれ、4両すべての絵柄が異なる。車内は渓谷などの自然をモチーフとしており、秩父銘仙、柿渋和紙、西川材など沿線の伝統工芸品や地産木材を一部に使用している。
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