東洋経済オンラインとは
ビジネス

売れ筋アイスに「誕生40年超」のベテランが多い訳 ブランドへの安心感と絶えざる進化で人気を蓄積

10分で読める
  • 高井 尚之 経済ジャーナリスト、経営コンサルタント
2/6 PAGES
3/6 PAGES
4/6 PAGES
5/6 PAGES

ブランドを担当する若生みず穂さん(アイスクリームマーケティング部)はこう説明する。2013年にアソート(いろんな味の詰め合わせ)から「単品の味を深める」に変更してから、売り上げも伸びた。一番人気は“ぶどう”。「同じフレーバーでも季節によって果物を変えたり、果汁の割合を変えたりもします」と話す。

「そのまま食べていただくだけでなく、1日のあらゆるシーンで喫食していただくことを目指し、『アイスの実』を使ったアレンジレシピも提案しています。本物のフルーツ感への取り組みも進め、一部商品が乳成分を使用しない配合になりました」(同)

一口アイスの先駆者「ピノ」もそうだが、「アイスの実」も小分け食べが目立つ。平日でも「朝に数粒」「日中に数粒」などは、在宅勤務だからこそ、気軽に行える行為だろう。

「アイスの実 ぶどう」は季節によって果物が変わる。今年6月からは「巨峰」(左)で、秋には「濃いぶどう」(右)に変わる予定だ(写真:江崎グリコ)

子ども時代に食べた「ノスタルジー消費」

「ガリガリ君」(赤城乳業)は価格の安さもあり、販売個数は年間約4億本と最も多い。

昭和時代から「永遠の小学生」路線が人気だが、昨年に続き、今年も8月3日に「大人なガリガリ君ピンクグレープフルーツ」を発売。新フレーバーの開発にも意欲的だ。

「消費者の口コミ効果」をねらった話題作も得意で、かつては衝撃シリーズとして「コーンポタージュ」(2012年)、「クレアおばさんのクリームシチュー味」(2013年)、「ナポリタン味」(2014年)を相次いで発売、ネットを中心に話題を呼んだ。当時の取材では「注目を集めて、最終的には定番に返す戦略」と聞いた。

同ブランドに代表されるソーダ味は、子ども時代に食べた記憶を持つ人が多い。人気アイスにロングセラーが多いのは、こうした「ノスタルジー消費」も見逃せない。

次ページが続きます:
【かつてのアイスは「子どもの食べ物」】

6/6 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ビジネス

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象