お金や人脈以上に大きな「複業」の本当のメリット 学歴や年収よりも「幸福度」を左右する要素とは

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最後に、複業を成功させるために大切なことは、“「たまご型」ではなく「もも型」になる”ことだと私は考えます。

「たまご型」「もも型」、この2つは人間のタイプを表しています。

「たまご型」は外側の殻が硬い、つまり新しいことを受け入れるまでのハードルが高い人です。ただし、一度中に入ってしまえば認めてくれることもあります。

「もも型」は、しっかりとした芯を持ちながらも、人の意見を受け入れる柔軟性を持っています。

複業を成功させるには、しっかりとした芯を持ちながらもさまざまな人と交わっていく「もも型」の人になる必要があるのです。

「とてもフレンドリーで、すぐに受け入れてくれるけれど、核心の部分は絶対に曲げない人」をイメージしてください。

新しいことに挑戦する際には、芯を持ちつつ、あいまいさを受け入れることも必要です。

というのも、自分をどんな方向に進化させればいいかは、はっきりとした正解はないからです。「先が見えないから」と変化に対して恐れを持っていると、動けなく(成長できなく)なってしまいます。正解を知りたがる人も少なくありませんが、新しいことを始めるのに正解などないのです。

現代は「VUCA」の時代

最近、ビジネス環境や市場、組織、個人などあらゆるものを取り巻く環境が変化し、将来の予測が困難になっている状況を意味する造語としてVUCA(ブーカ)が注目されています。VUCAは4つの言葉の頭文字をとったものです(下図)。

(図:『【スタンフォード式】世界一やさしい パラレルキャリアの育て方』より)

この中にもAmbiguity(アンビギュイティ=あいまいさ)が含まれています。

『【スタンフォード式】世界一やさしい パラレルキャリアの育て方』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

つまり、「どうすれば問題を解決できるのか」「この方法で本当に解決できるのか」といった絶対的な解決方法が見つからない状態の中でチャレンジしていかなくてはならない、ということ。

あいまいさを受け入れて、仲良くなることが複業するうえでは大切なのです。

以上のように、複業は、収入も幸せもアップさせることができる可能性を秘めた素晴らしい手段です。ぜひみなさんもチャレンジしてみてください。

江端 浩人
えばた ひろと / Hiroto Ebata

ニューヨーク・マンハッタン五番街生まれ。スタンフォード大学経営大学院修了、経営学修士(MBA)取得。伊藤忠商事の宇宙・情報部門、ITベンチャーの創業を経て、日本コカ・ コーラでiマーケティングバイスプレジデント、日本マイクロソフト業務執行役員セントラルマーケティング本部長、アイ・エム・ジェイ執行役員CMO、ディー・エヌ・エー(DeNA)執行役員メディア統括部長、MERY副社長などを歴任。現在はエバーパークLLC、江端浩人事務所代表として各種企業のDXやCDOシェアリング、次世代デジタル人材の育成に尽力。 メンバー7500名の次世代マーケティングプラットフォーム研究会主宰。iU情報経営イノベーション専門職大学教授に就任。

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