お金や人脈以上に大きな「複業」の本当のメリット 学歴や年収よりも「幸福度」を左右する要素とは
神戸大学社会システムイノベーションセンターの調査によると、「自己決定、つまり自分で決めることができる人は幸福度が高い」そうです。
そして驚くべきことに、「学歴が高い」ことや「年収が高い」ことよりも、「自己決定」は幸福度を上げる効果があるのです。
お金、やりがい、社会貢献、仲間……これらは複業におけるサブ・メリットでしかありません。メインのメリットは、「自己決定できること」です。
なぜ、複業をするのか? 答えは、「幸せになれるから」。
それが、数々の複業を経験している私の結論です。
肩書きを「増やしていく」時代
これまでは、一つの仕事を一生かけて極めるのが美徳とされていました。
しかし、日本でも「スラッシャー(SLASHER)」という言葉が少しずつ使われるようになっています。聞いたことありますか?
スラッシャーとは、肩書きをスラッシュ(「/」)で併記して活躍する人たちのこと。以下のようなイメージです。
▶会計士/講演家/ブロガー
▶貧乏サラリーマン/動画編集者/Excelスペシャリスト
▶経理/秘書/カメラマン
それぞれの肩書きが関連している人もいれば、まったく別業界の人もいます。
また、プロレベルの人もいれば、趣味レベルの人もいます。
ここで大事なのは、「まず名乗ること」。「自分はこういう人なんです」と名乗れば、世間話で盛り上がったり、何か相談されたりするかもしれません。それが結果として、仕事につながる可能性も十分あります。
肩書きは一つである必要はありません。むしろ、肩書きを増やしていくのがこれからの時代です。スラッシャーとして生きる選択をする人はこれから増えていくでしょう。
最近は「FIRE(Financial Independence[経済的自立]、Retire Early[早期退職])」という言葉が話題になっています。
「もう働きたくない」「少しでも早く会社を辞めたい」と考えている人もいるでしょう。私も会社員時代、同じように思ったことがあるので、その気持ちもわからないわけではありません。
でも、セミリタイアがはやる背景には将来不安もあると思いますが、一方で「やりがいがない」「楽しくない」という気持ちが大きいのではないでしょうか。
スラッシュで複数の肩書きを持つことで、収入が増えるだけでなく、自分のやりたいことを実現するためのライフワークも生まれます。ぜひ、複業にチャレンジして、「食べるためだけに働いている(ライスワーク)」という状況を脱却しましょう。