新内閣は、早急に信認に足る財政再建策と成長戦略を示せ

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新内閣は、早急に信認に足る財政再建策と成長戦略を示せ

ギリシャの財政危機をきっかけに、日本の財政リスクも国民的な関心事になりつつある。「子ども手当をもらっても、将来の子どもへのツケが心配」との声が、街頭インタビューでも聞かれるようになった。

ところがCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)のスプレッドこそ、英国と同程度にまで拡大したものの、現物の日本の10年物国債利回りは足元で1・2%まで低下。資金需要が鈍く、銀行が国債の保有を増やしたことが背景にある。

薄氷踏む思いの機関投資家

2009年に対GDP比で日本の財政赤字は7・4%。ギリシャの13・6%ほどではないが悪く、総債務残高の対GDP比に至ってはギリシャの115・1%に対して、189・3%で、OECD諸国で突出してトップ。

違いは、ギリシャの経常収支が赤字なのに対して、日本は経常黒字で、約1500兆円の国内過剰貯蓄が存在し、うち約600兆円が銀行や保険・年金を通じて国債に流れ込んでいることだ。この構造は、盤石とみられてきた。家計貯蓄率は少子高齢化で低下してきているが、デフレで投資機会がない企業の貯蓄がこのところ増えている。

みずほ証券の高田創金融市場調査部長は「赤字で債務超過なのはギリシャも日本も同じ。違いは資金繰り。日本国債を買い続けているのは、(1)日本はいずれ経済成長に戻る、(2)経済成長に戻れば増税の決断を行う、(3)政府には決断を実行するガバナンスが存在するという三つの信認がまだあるから。財政規律への意思を示さなければ信認を失う」とする。

デフレ下での悪い金利上昇のリスクも存在する。銀行には金利リスクが蓄積されている。団塊世代の年金受け取りが本格化する2014年以降、家計の貯蓄減少の加速、輸入増加による経常赤字転落などの事態が見えたら、金利が急上昇するおそれがある。

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