スカイマーク、「継続前提に注記」の顛末 なぜ決算発表が2時間も遅れたのか
スカイマーク社内の混乱を物語っているようだった。当初は7月31日の15時台に公表を予定していた、2014年度第1四半期(4~6月)の決算短信。だが、実際に公表されたのは、2時間遅れの17時だった。「ギリギリでさまざまな確認事項が生じた」(スカイマーク広報)のが、その理由だという。
では、「さまざまな確認事項」とは、いったい何だったのか。その中に、第1四半期から決算短信に新たに記載された「継続企業の前提に関する注記」が含まれていたことは、ほぼ間違いないだろう。
事業継続に生じた疑義
決算短信は、企業が将来にわたって無期限に事業を継続することを前提に書かれている。だが、その前提に疑義が生じるケースがある。赤字続きで資金繰りが厳しくなってきた場合や、今後の営業に重大な支障が生じることが濃厚な場合だ。
そうしたとき、継続企業の前提に疑義が生じているとして、企業はその事実と今後の解消策を決算短信に記載しなければならない。
つまり、今のスカイマークの経営状況はそれほど逼迫しているのだ。何しろ、同社が7月31日に発表した第1四半期の決算は、売上高が前年同期比1.5%減の181億円。提供座席数の増加で旅客数は増えたものの、競合激化による単価下落で減収を強いられた。