誤解されたイノベーションの本当の意味とは

新結合を生み出す「4つの組み合わせ」を考える

認識の間違いが、現在の日本のイノベーションの停滞をもたらしている? イノベーションの正しい意味とは(写真:Fast&Slow/PIXTA)
センスやスキルなど「感覚的資産」を数値化する特許技術を生みだした起業家がこのたび、初の著書となる『破壊的イノベーションの起こし方: 誰でも使えるアイデア創出フレームワーク』を上梓した。入山章栄、一條和生、山本康正、松尾豊、竹中平蔵のそうそうたる各氏も薦める本書から、イノベーションとは何かについて、抜粋・編集してお届けする。

イノベーション=技術革新ではない

皆さんは、「イノベーション」の正しい意味をご存じだろうか。抽象的な言葉であり、人によって捉え方や理解が異なる言葉でもある。

『破壊的イノベーションの起こし方:誰でも使えるアイデア創出フレームワーク』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

よくある間違いは、「イノベーション=技術革新」というものである。この間違いが、現在の日本のイノベーションの停滞をもたらしたと言っても過言ではないだろう。

なぜなら、「技術革新がないとイノベーションを起こせない」という認識を人々に与え、日本企業をこぞって「目的なき技術革新」に奔走させてしまったからだ。「新しい技術を開発したが、それを何に使って良いのかわからない」というのは、日本企業でよく見る光景ではなかろうか。

では、イノベーションの正しい意味は何か。それは新結合である。新結合とは、「これまで組み合わせたことのない要素を組み合わせることによって新たな価値を創造すること」を意味する。

これは、イノベーションの父と言われる経済学者、ヨーゼフ・アロイス・シュンペーターが、1912年に著した『経済発展の理論』の中で「新結合」という言葉を使い、イノベーションの概念を提唱したことに始まる。

ハーバード・ビジネス・スクールの教授であり、著書『イノベーションのジレンマ』で有名なクレイトン・クリステンセンも、イノベーションを「一見 、関係なさそうな事柄を結びつける思考」と表現し、シュンペーターの概念を引き継いだ。

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