東京圏、青春18きっぷ使って「うずまき」乗り歩き 1日だけでJR線を500km、朝から晩まで鉄道三昧
大崎から池袋まで並行している埼京線は、新宿以南では比較的ゆったり走る。そのため恵比寿付近でゆるりと抜いていった列車が新宿発車後に再び並んだが、池袋へは一転してスピードを上げるので、呆気なく走り去った。高田馬場では、その後続電車も駆け抜けていった。
環状線として北端の辺に位置する大塚、巣鴨、駒込のあたりから、また都心に向けた流れになる。池袋で埼京線が離れた後も、湘南新宿ラインのルートである山手貨物線が並んでおり、グリーン車付き15両編成のE231系・E233系がすれ違う。そして、日暮里や上野からは常磐線や宇都宮線・高崎線からの乗り換えで混雑度が急上昇していた山手線外回りだが、上野東京ラインの開業から6年が経過し、こちらは過去の話となった。
また、品川開発によって田町の車両基地が整理され、東海道線特急が“北”を預かる車両基地だった尾久に入庫するようになった。それで“ライナー”改め特急「湘南」となった朝の上り通勤特急が上野東京ラインを回送されてゆく。そうした列車とのすれ違いも、以前と違う光景だ。
神田で中央線とも並んで最後の1駅をたどると、東京駅は8時09分着。高輪ゲートウェイ駅新設後の日中ダイヤは1周1時間4分運転で、朝ラッシュ時は1時間7分となる。
京葉線から武蔵野線直通の長旅103.2km
京葉線のホームは、“トウラクチョウ”と呼びたくなるほど本体から離れ、有楽町との中間にある。下りエスカレーターや動く歩道を多数乗り継ぐ地下4階の京葉地下2番線から、8時30分発の武蔵野線直通府中本町行きに乗車した。
府中本町は、東京を真西に延びる中央線と西国分寺で交差した南に位置するのだから、京葉線がその線名に記す千葉とは真逆である。それだけに103.2kmもの距離があり、大旅行が楽しめる。今回の道中、破格の1位である。
乗車した武蔵野線電車はオレンジと茶色の帯の209系で濃いピンクが帯色の京葉線E233系5000代に交じって運転されている。キャスターバッグを曳いた数組のカップルや女の子は、言わずもがな“夢の国”へ向かう人たちだ。
急勾配で地下を抜け出た場所は東京港の運河地帯。都心とは異なる景色が新鮮で、造船所やタワーマンション、さらに東京スカイツリーを眺めて新木場に到着すると、地下鉄有楽町線や東京臨海高速鉄道からの乗り換え客を迎え、上り東京行きは通勤客を一気に吐き出している。
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