「BMW4シリーズ」に乗ってみた! 3でもなく5でもない「偶数」モデルの実力

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実はグランクーペは、見た目にほとんど分からないが、リアがガラスごと開くハッチバックだ。セダンや通常の2ドアクーペと違い、トランクルームは独立していない。リアシートを倒して長尺な荷物を収納することもできる。

「まさに技術革新の成果。真っ平らにしかつくれなかったガラスを3次元曲面にできるようになったことが大きい。(セダンや通常のクーペのような)ノッチバックでは入らないような荷物も、開口部を広く取ったことで積むことができる。スポーティーでありながら実用性も高い。妥協したくないお客におすすめできる」と御舘氏は自信を込める。

「偶数」で多様なニーズを取り込む

BMWが近年、ラインナップを強化しているのが「偶数」のシリーズだ。もっとも、「6シリーズ」は1976年に初代が発売され、その後「8シリーズ」となり、2003年に再び「6」に戻ったという長い歴史がある。昨年は「4シリーズ」だけでなく「2シリーズ」も加わり、コンパクトな「1シリーズ」から、最高級ブランドの「7シリーズ」まで数字がすべて揃う格好となった。日本での自動車ユーザーの趣向やライフスタイルは年々多様化。「偶数」シリーズの追加で幅広いニーズに応えようというのが、BMWの戦略だろう。

4シリーズで最も売れるのが、排気量2000cc・直列4気筒ターボエンジンのモデルだという。しかし、500万円を超える高級車にこのエンジンが搭載されていることに驚く。

BMWといえば、「シルキー6」という愛称がつけられるほど「直列6気筒」エンジンの評価が高い。エンジンは吸気→圧縮→燃焼→排気というサイクルでエネルギーを生み出す。その燃焼サイクルの最小単位がシリンダー(気筒)だが、シリンダーが多いほどエンジンは滑らかに動き、振動も少なくなる。正直言ってエンジン単体で比べると、直列4気筒は6気筒エンジンに比べて、がさつなフィーリングで高級車には向かないはず、というのが一昔前の感覚である。

ならば乗ってみて確かめよう。というワケで、記者は「428i」という2000ccの直4ターボエンジンの高性能モデルに東京都内で試乗した。最高出力245馬力、最大トルク35.7kgmと、性能はちょっとしたスポーツカー並みだ。

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