決断をミスする人は状況を4つに整理できてない メンタリストDaiGoが説く「単純、面倒、複雑、混沌」
そのためにまずご紹介したいのが「クネビンフレームワーク」です。
聞き慣れない単語ですが、これは「カオス理論」を応用した、決断の迷いを減らす仕組みです。アメリカのDARPA(国防高等研究計画局)など、高度な意思決定を必要としている機関が採用し、実際に成果を出している手法です。
私たちは同じ種類の決断を下すときでも、状況の変化によって無意識のうちに対応を変えています。
たとえば、同じランチを食べるにしても、昼休みに社員食堂や学食、通いなれたカフェでAランチかBランチかを選ぶのに、長時間頭を悩ませる人はいませんよね。せいぜい「昨日は肉だったから、今日は魚」「野菜が足りていない気がするから、Bランチ」くらいの判断で、サクッと決めていきます。
でも、好意を持っていて気になる人との初めてのランチデートとなれば、どうでしょう。「相手の好みに合いそうな店は……」と店選びの段階から慎重に考え、「ゆっくり話せるようにコースにしようか、かしこまりすぎで緊張させちゃうかな」など、決めることは同じくランチを食べるという行為なのに、多くの材料を比較し、迷うはずです。
つまり、「状況」によって、「決断」は変わる。
それなのに、「状況」によって「決断する方法」を変えないから、不安になったり、慎重になったり、迷ったり、どうしていいのかわからなくなったり……するわけです。
そこで、決断の前に自分を取り巻く状況がどういうものかを観察して、それに合わせた決断方法を選ぶために考え出されたのが、「クネビンフレームワーク」なのです。
ここからは、知っておくべき「4つの決断の種類」をざっと見ていきましょう。
悩んだら、「4つのうちどれか」を見極める
「クネビンフレームワーク」は、その人が直面している状況を整理するために使えます。
・「どの選択肢がいちばんいいかを決断できない(面倒=complicated)例:引越し、転職」
・「予測できないことだから決断できない(複雑=complex)例:投資、結婚」
・「答えがないから決断できない(混沌=chaotic)例:ずっとこの人生でいいのか?」
の4種類に分類し、その場、その場で最善の決断が下せるよう導く仕組みです。