スカイマークとエアバス、前代未聞の軋轢 「A380」の導入で計画変更をめぐる交渉が難航
スカイマークは、期間限定となる客室乗務員のミニスカートワンピース制服で話題となったエアバス製の中型機「A330」を今年6月から羽田―福岡など国内主要路線で順次導入。「グリーンシート」と呼ぶ広い座席を配することで差別化し、国内線のテコ入れを進めている。
これに続く大胆な方策として、JALや全日本空輸(ANA)ですら導入していない超大型のA380を成田-ニューヨークを皮切りに導入し、国際線に参入するという戦略も進めてきた。ただ、収益力が低下したうえ、巨額投資負担が必要なA380の導入は危険な賭けになる可能性がある。詳細は不明だが、スカイマークが7月29日付のコメントで明らかにしたように、「当初計画を変更せざるを得ない状況」にあるのだろう。
現時点で協議は継続中
そんなスカイマークに対し、契約変更の一部条件としてエアバスが大手航空会社の傘下入りを要求したというが、スカイマークは、大手航空会社に頼らず独立して存在し、航空運賃の低価格化に貢献してきたという自負があり、「収益が悪化しているとは言え未だ無借金であり、またA330グリーンシートは非常に好評で搭乗率も上がってきております。他社の傘下に入ることなど考えられません」(7月29日発表のコメント)としている。
現時点でスカイマークが「我々はエアバス社と根気よく協議し解決策を見出していく」とコメントしているように、A380の6機のキャンセルは正式に決まったわけではないが、水面下の条件が表に出たことで、両社の交渉は一層難航する可能性もありそうだ。
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