レナウン粘り腰の交渉、背景にいた「第2の候補」
MTMの早瀬恵三社長によれば、同社がスポンサーになった場合でも、将来的には中国の事業会社に株式を転売することを想定していた。「レナウンに限らず、いま売り上げを伸ばすには、中国市場に出るしかない。現地に流通網を持つ中国の事業会社と組むのが再生の近道」(早瀬社長)。結果的にレナウンはその道をよりショートカットして歩むことになった。
今後の課題は、日中双方の事情に通じた人材の経営層への登用だろう。現時点では、レナウンの北畑稔社長に香港駐在の経験がある程度。レナウン、山東如意それぞれの強みを理解して引き出せる人材を起用できるか否かが、再生への試金石となりそうだ。
レナウン 日足
(撮影:尾形文繁 =週刊東洋経済2010年6月5日号)
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