災害対策を意識した最旬キャンピングカーを調査 トレンドはインフラを確保する充電システム

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
ペット用のケージやグッズなども搭載できる「愛犬くん」の室内(筆者撮影)

とくにキャンピングカーのオーナーには愛犬家も多く、レジャー先だけでなく、災害時に一緒に避難したいというニーズは高い。そこで、同社では、給電くんと同様の給電システムを持ちつつ、ペットのケージやグッズなども搭載できる「愛犬くん」というモデルも開発。ペットを持つユーザーに好評だという。

なお、各モデルの価格(税込)は、ショーに展示された仕様で、給電くんポップアップルーフが354万3616円、愛犬くんが198万1691円だ。

水を使わないトイレを備えたオーエムシーの「ゼロ」

ハイエースをベースにしたオーエムシーの「ゼロ」(筆者撮影)

主にトヨタ「ハイエース」などをベースにしたキャンピングカーを手掛けるオーエムシーでは、今回のショーに「ゼロ」というモデルを展示した。ベースはハイエースの標準ボディ(4ナンバーサイズ)仕様であるスーパーGLで、特徴は日常の足にも使える車体と、キャンプから災害時のシェルターなどにも使える数々の装備だ。

ゼロの室内(筆者撮影)

ボディサイズは、全長4695mm×全幅1695mm×全高1980mmで、純正の車体と全く同じだ。本格的なキャンピングカーのように車体を大型化していないので、普段の買い物や仕事、通勤などにも使用できる。また、車内には、対座ダイネットや2段ベッド、キッチン、トイレなどを装備し、乗車定員6名に対し3名の就寝を可能としている。

このモデルも充実した充電システムにより、災害時に公共インフラが停止した状態でも、電子レンジや冷蔵庫などの家電製品を使うことが可能だ。オプションとして、200Aリチウムイオン式サブバッテリーやエンジン停止状態でも補充電が可能なソーラーパネルを設定する。加えて、100V用の外部出力用コンセントを標準装備するほか、水を使わないトイレ「ラップポン」(オプション)なども用意することで、災害時にシェルター的な使用も可能とする。

オーエムシーの担当者も、「災害対策としてキャンピングカーを購入するユーザーは増えている」という。同社では、ほかにも全長5380mmのハイエース・スーパーロングをベースにした、乗車定員7名に就寝人数が大人2名と子供2名といったファミリー向けモデルなど、さまざまなタイプを用意している。

中でもゼロのようにボディが通常サイズのモデルは、前述したように普段使いが可能なことで、最近のアウトドア・ブームにより増加した新規ユーザーからの人気が高い。加えて、そのような新規ユーザーからは、通常のレジャー・ユースだけでなく、「災害時にも活用できる仕様が欲しい」という要望も多いそうだ。そこでゼロは、そのような新たなニーズに対応するために開発したという。なお、ゼロの価格(税込)は、展示車両の場合で717万4200円だ。

水を使わないトイレ「ラップポン」(筆者撮影)
次ページ動向を調査する日本RV協会の見解は?
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事