ベンツ「Cクラス」7年ぶり大刷新で価格上昇の訳 電動化&デジタル化で今や“小さなSクラス"

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新型Sクラスから譲り受けた「DIGITALライト」は、130万個の微小な鏡によって光を屈折させることで、照射方向を定める仕組み。

130万画素となるこのライトは、白黒映画を映写できるレベルの画素数とコントロール性を持ち、個別に点灯・消灯をすることで周りの車や人には眩しくないようにしつつも、暗い所ではハイビームのように照らすという。

スポーティーな内装には生体認証も導入

インテリアは、ドライバーを重視するスポーティーなデザインとし、ダッシュボードと縦型の11.9インチディスプレイを6度ドライバー側に傾けて設置している。

この6度という角度は、ドライバーからの操作性だけでなく、助手席からも不自由なく操作できる角度を追求した結果だという。メーターパネルは12.3インチの全面ディスプレイ式で、浮かんでいるように見える未来的なデザインとされた。

メルセデス・ベンツの最新システムがすべて搭載される(写真:メルセデス・ベンツ日本)

「Eクラス」から順次、採用されるAR(拡張現実)ナビゲーションをCクラスにも搭載。車両の前に広がるリアルな景色がナビゲーション画面に映し出され、進むべき道に矢印が表示されるシステムだ。日本で販売されているDセグメント乗用車では、初採用となる。

64色から選択可能な「アンビエントライト」は、単色の発光に加えて色の連続変化が可能になり、乗車時には乗員を迎え入れるための演出が追加され、上質感を演出する。

これらに加え、新型Cクラスではドライバーの指紋、声のいずれかの生体認証もしくはPINコードによる認証も導入された。これにより、シート、ステアリング、ミラーのポジションやディスプレイの表示、ペアリングした携帯情報端末やナビゲーションのお気に入り設定などをその人ごとに読み込むことが可能となる。

新型Cクラスには、新型Sクラスから搭載される最新の安全運転支援システムが採用されたこともトピックだ。

例えば、従来のフロントステレオカメラに加え、360度カメラも使って車線を認識することで、「アクティブステアリングアシスト」で対応可能なカーブが増え、また高速道路走行時に今まで以上に精密に車線の中央を維持することができるようになった。

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