アメリカ「高層マンション崩壊」はなぜ起きたのか 2018年の調査では構造的な問題指摘されていた

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市の役員らは介入しようとせず、「マンションの住人たちが(工事による)影響をモニターする人間を雇うべきだ」と述べていた。

これらの問題への手がかりは、救出作業が終わり、復旧作業が開始され、エンジニアたちががれきの山のいちばん下まで掘り進めるまでは明らかにならない、とペラザ氏は言う。また、調査官たちも具体的にどのように杭が構築されたのかを説明する文書を調べる必要がある。

コンクリート内の亀裂や剥離もあった

フロリダのコントラクターで弁護士でもあるグレッグ・シュレシンジャー氏は、「スポーリング」と呼ばれるコンクリート内の亀裂や剥離も2018年の報告書で指摘されており、当時それが深刻なものと考えられていれば、危険信号が出されるべきだった、と言い、エンジニアたちはそのスポーリングの原因を究明するためにさらに深く掘り下げるべきであったと指摘する。

「構造部分からコンクリートが欠け落ちるスポーリングが起こるにはそれなりの問題がある」とシュレシンジャー氏は言う。「しかし、壁からコンクリートが欠け落ちる理由や、その原因について、実際には何の調査も行われなかった」。

(写真:Erin Schaff/The New York Times)

今後数週間、デューゼンベリー氏の言う「発掘調査」で手がかりを見つけ出すため、入念な掘り起こしが行われる。エンジニアたちは各層毎にドローンを使うなどして写真撮影による記録をとり、また次の層へ進むといった作業を続けることになる。

建物の崩落部分については、がれきを1つひとつ取り除き、別の場所で再構築し、それを専門家が評価することになるはずだ。さらに専門家らは取り出したコンクリートに 「記載岩石学」による分析を行うことになる。これはその強度と質をテストするために顕微鏡を使って科学的に調べるものだ。コンクリートのスラブと支柱の厚みや鉄鋼の配置を測定し、設計図とすべて合致しているかどうかを調べていく。

同マンション管理組合の弁護士を務めるドナ・ディマジオ・バーガー氏によると、管理組合の(生存した)理事たちは愕然としており、この事故への答えを求めている。理事会に提出された2018年の評価には崩落のリスクとなるようなことは何も記載されていなかった、と同氏は言う。そして、必要な修復工事を行うことに対する理事会の「慎重なる」アプローチは、「きちんと行うべき時がいずれ来る」という想定に基づくものだった。

「報告書で使われている文言や、そこに記載された起こりうる結果から切迫感が直接伝わって来る」とバーガー氏は言う。「理事会の全員ができることは、自分たちが雇ったプロの顧問の忠告を信頼することだ」。

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