東大生が断言「勉強は絶対漢字から着手すべき」訳 偏差値35から合格した現役生が教えるノウハウ

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または、こんな問題もあります。

これの答えは「心」です。「心」を英訳するとheartやmindとなり、「外からは見えない精神的なもの」のイメージがあることがわかります。それに加えて、「大切なもの、物事の【真ん中】に来るもの」という意味もあります。「中心」なんかがそうですね。

言葉の意味がつかめれば、推測できるようになる

そこから考えると、はじめて物事に取りかかるときの【精神】の状態だから「初心」、表に出さず・自分の中に密かに抱いている精神的な思いだから「下心」、外からの刺激に応じて自分の中に下地としてある感情が揺れ動いている状態を指して「心地」、経験などを通して獲得した大切なこと・学んだことの【真ん中】を指して「心得」というふうに当てはめることができますね。

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これがわかれば、ほかの「心」を使った単語も理解できるようになります。例えば「心根」とかも、「その人の【真ん中】にあるもの」というように判断できますよね。

いかがでしょうか。このようにして語彙力をどんどん身につけていけば、本や教科書で語られていることがどんどん理解できるようになります。

勉強には、ステップがあります。難しい勉強とか難しい問題を前にして「解けない!」と嘆いていても、いつまでたっても頭は良くなりません。

しかしこのように、きちんと「語彙力」という名の基礎を積み上げるというステップを経れば、成績はグッと上がり、頭はどんどん良くなります。みなさんぜひ、まずは語彙力を高める訓練をしてもらえればと思います。

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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