不満や苦情解消、鉄道会社のSNS「ウマい使い方」 迅速な情報提供が命、工夫次第で効果は絶大

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インターネット時代には、鉄道会社やその関係者が積極的に情報発信を行っている(編集部撮影)
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インターネットを通じて誰もが情報を発信できる時代にあって、鉄道事業者も自らホームページや、ツイッターなどを通じて情報を発信するようになった。それが、災害時の迅速な情報提供に大きな役割を果たしている。

積極的な情報発信が受験生を救った

「雪でクルマが止まったりするのが怖かった。無事(試験会場に)来られてよかった」

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2021年1月16日、NHKのテレビニュースで受験生のインタビュー映像が映し出された。この日は大学入学共通テストの初日だ。これから試験を受けるという受験生は、まるで合格したかのような笑顔。それは「受験できる喜び」だろう。なにしろ前日まで、試験会場に到達できるか不安だっただろうから。

受験会場がある新潟県上越市は1月7日から5日間連続で大雪になった。新潟県内のJR在来線は7日から、えちごトキめき鉄道も積雪量の増加によって8日から全線運休となった。雪に強いはずの北陸新幹線も豪雪に抗えず9日から運休した。受験会場最寄りの高田駅付近は24時間降雪量103cmで、観測史上1位の記録を更新したという。

雪はやんでも積雪は残る。鉄道各社は11日から全力で除雪作業を実施した。いちはやく運行再開したい。期日は指示されない。全力を尽くすのみだ。しかし彼らの胸には「大学入学共通テストの16日までに」という思いがあったことだろう。ニュース映像の受験生はねぎらう言葉こそ語らなかったけれども、マスクの上の表情は明るかった。その笑顔こそねぎらいだったと思う。

ロマンチックに言えば、鉄道関係者の渾身の除雪によって、若者たちの未来へ続く道が切り拓かれた。

2021年1月7日からの大雪で、道路交通においては、関越自動車道、上信越自動車道、東海北陸自動車道、国道8号で大規模な立ち往生が発生し報じられた。一方、鉄道は長期運休となったものの、乗客、鉄道関係者について生命を脅かすほどの混乱はなかった。「平成30年(2018年)豪雪」の教訓で、積極的な情報発信が行われたためだ。

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