各地で大異変「100円ショップ」の看板が消える日 100均各社の店頭や新展開から見えてくる

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話題のダイソーの新業態「Standard Products」。いったい日本の100均は今後どう変化していくのだろうか?(画像:「Standard Products」のサイトより)

100円ショップを愛する筆者が心待ちにしていた店舗が、2021年3月26日(金)にオープンした。ダイソーの新業態「Standard Products」の一号店だ。

リリースによれば、環境やライフスタイルの変化に伴う、良質で心地いい製品を長く使いたいというニーズの高まりに応え、普段の生活で使う日用品をちょっと楽しく――との思いで生まれた生活雑貨の新ブランドとのことだ。

価格帯は 300 円(税込 330 円)を中心に、500 円(税込 550 円)、700 円(税込 770 円)、1000 円(税込 1100 円)。簡単に言うと、100円よりも高価格帯の商品が並ぶ店ということになる。

オープン以来大変な人気で、入場制限の噂もあったほど。現地は渋谷マークシティ1Fだが、隣接フロアにこれまた巨大なダイソー店舗が同時オープンしたため、ますます混雑していた(※その後緊急事態宣言に伴い両店舗とも休業していたが、5月17日より再開)。

ダイソーにはもともと「THREEPPY」という雑貨テイストの300円ショップがあるが、今回の新業態店はそれとはまったく趣が異なる。商品カラーは白(生成)、紺、グレー、茶が中心で、ウッドやコットンなどの素材を多用、シンプルながら温かみやナチュラル感が漂う。

どこかで見たことがあると思ったら…

どこか既視感があると思ったら、無印良品だ。無印の店舗に入ったあの感覚と似ている。品のない言い方をすれば、ニアリー無印。いや、ほめているのだ。無印インテリアに憧れていても、全部をオリジナルで揃えるにはお財布事情が厳しい。そういう人たちには、ここ「Standard Products」をお勧めする。300円~500円程度で「そんな感じ」の収納ボックスや自然素材のケースが揃うのだ。たぶん、本家の半額以下で済む。うまいところに目を付けたものだと素直に拍手を送りたい。

ここからは筆者の想像だが、無印の商品は訪日観光客に人気だというし、今回の新業態は将来的にはそれらのお客を取り込む戦略もあったのではないか。もともと100均好きの人も多いという海外客にとっては、二重に美味しいブランドになることだろう。

ともあれ、サイフに優しい価格や、消費者好みのツボをつかんだデザインは、渋谷に集まる若者層を惹きつけるには申し分ない。オープン早々にコロナ禍のあおりを受け、休業を余儀なくされたが、これからが本当の勝負といえそうだ。

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