「中国、北朝鮮向け原油輸出停止」はウソ

統計だけでは絶対わからない、北朝鮮の実態

「中国からの原油輸入が止まっていると報道されてきた北朝鮮。本当はどうなのか
  「中国が原油輸出を止めているから北朝鮮経済は苦しい」。そんな観測が今でも相次いで報じられている。そんななか、「輸入量は減っているが止まっていない」「減らしているのは中国側ではなく、北朝鮮側の事情」という見方が出てきた。

米国の「自由アジア放送」(RFA、Radio Free Asia)は15日、「北朝鮮国内で販売されるガソリンや軽油の価格が、この2年間はほぼ変わっていない」と報道した。これは、「無償、あるいは長期借款として、中国が北朝鮮への原油を、パイプラインを通じて年間50万トンほどを送っているため」と説明。さらに、「北朝鮮が中国から支援された資金で50万トンほどを、しかも小売価格ではなく卸売価格で購入しているため」との事情を明らかにしている。

ガソリン、軽油の販売価格は変動なし

RFAはそのため、「中国現地の市場価格とほぼ同じ価格でガソリンや軽油が売られている」と紹介している。金正恩政権が発足した2011~12年上半期には、北朝鮮国内での販売価格は乱高下していた。2012年7月当時、中朝国境沿いの北朝鮮側の都市である会寧(フェリョン)、恵山(ヘサン)、満浦(マンポ)などの市場(チャンマダンと呼ばれる市場)ではガソリン1リットル11人民元(約170円)、軽油7人民元(約110円)だった。これが2013年7月、3都市での販売価格はガソリン同10~11人民元(約160~170円)、軽油同7~8人民元(約110~130円)と、現在もこの価格帯で推移しているという。

この価格は、北朝鮮と国境を接する吉林省延吉市での今年7月14日現在で販売されている価格、ガソリン1リットル9.5人民元(約150円)、軽油同7.3人民元(約116円)とほぼ同じ価格帯だ。これを見ると、原油などの供給が安定して行われていると思えるほどだ。

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