パチンコホール業界は集客力維持と合理化の両立が課題《スタンダード&プアーズの業界展望》
警視庁発表のデータによれば、08年のパチンコ設置台数は、前年と比べ12万2035台増加し、307万6421台となっている。スロットは同時期に18万7087台減の144万8773台となった。ただ減少幅は、前年に比べ縮小しており、09年もこの傾向が続いている。
一方、スロットは遊技機規制の改正により07年に新規則機(5号機)に完全に切り替わったため、高い射幸性を好むファン層が大幅に縮小したが、低価貸しの導入が徐々に進み、業界全体の遊技機設置台数の大幅減に歯止めをかけていると考えられる。
ただ、全国のホール数の50%以上が行うようになった低価貸し営業だが、市場の縮小傾向、つまり売り上げの減少を食い止めていない。稼働玉数が増えても、1台当たり売上高は大幅に減少するからである。また、遊技機械代の節約(4円パチンコ用遊技機械の転用など)によるコストメリットはあるものの、低価貸し営業は利益の絶対額も大きく低下する。
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