「鴻海のEV」に日本企業が寄せる当然の期待 サイトに公開された“実名リスト"が増加中
台湾の鴻海精密工業(ホンハイ)が主導する形でEV開発プラットフォーム「MIH」のアライアンスが立ち上げられたのは2020年10月。翌11月の12日に公表されたIR資料には、MIHの「潜在的なパートナー」は90社と記されていた。
それから4カ月余りでパートナー企業は急増。MIHには世界47の国と地域から1348社が名を連ねている(2021年3月29日時点)。
参画企業はホンハイのホームページ(上の画像)で公開されており、中国の電池大手であるCATL、アメリカのマイクロソフト、化学メーカー大手のデュポンと世界的企業の名前も見られる。日本企業は確認できただけでも20社を超す。
日本電産が鴻海に急接近
中でもホンハイに急接近している日本の大手企業が、モーター世界最大手の日本電産だ。
今年3月18日、ホンハイと台湾の自動車メーカー・裕隆汽車と設立した合弁会社(鴻華先進科技)と日本電産が、EVのパワートレイン開発で提携すると発表された。
日本電産はEV向けのトラクションモーター(ガソリン車のエンジンに代わる部分)を成長柱に据えている。すでに中国の地場メーカーを中心に採用され、実際にトラクションモーターを搭載したEVが公道を走って実績を積んでいる。
今回、MIHに名を連ねる複数の日本企業に取材したところ、ホンハイのEV製造に大きな期待を寄せる企業から、「従来取引があったので」「ノーコメント」などなど、かなりの温度差があった。
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