西武園、「エモい昭和レトロ」に走る驚きの変貌 メインエリアは商店街風、ゴジラの乗り物も

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そこで全体を昭和レトロで統一しつつ、おせっかいなスタッフの演出などを練ってきた。奇しくもコロナ禍で人々の接触がさらに減り、こうした状況が加速することになった。

リニューアル後の入園者数の目標は非公表としているが、初年度から好結果を出すだけでなく、継続的な成長を目指している。従来型の遊園地は、大型投資で新施設を開業しても数年で飽きられ、再び投資が必要になる……という流れが構造的な課題だった。テーマパーク化によってこの点を打破できるかは重要なポイントになる。

遊園地再生のモデルを示せるか

また、主なターゲットに据えるテーマパークファンやファミリー客、独身女性の多くが、1960年代の記憶を持たない。多くの客にとって体験したことない世界観を「懐かしい」「楽しい」と感じさせ、リピーターに引き込めるかどうかも腕の見せ所だろう。

近藤氏は「西武園ゆうえんちの成功が、同じ悩みを抱える全国のレジャー施設にとって再生と復活への大きな希望、勇気となればいい」と語った。実際、地方の施設はただでさえ厳しい経営環境にコロナが追い打ちとなり、悲惨な状況だ。

西武園ゆうえんちは全国の希望の星になれるのか。コロナの逆風が吹く真っただ中、起死回生の幕が開く。

田邉 佳介 東洋経済 記者

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たなべ けいすけ / Keisuke Tanabe

2007年入社。流通業界や株式投資雑誌の編集部、モバイル、ネット、メディア、観光・ホテル、食品担当を経て、現在は物流や音楽業界を取材。

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