65歳定年後も輝く人とダメになる人の致命的差

昔の肩書きは忘れ「生きがい」で社会との接点を

また、厚生労働省の「次期国民健康づくり運動プラン策定専門委員会」の資料によると、仕事をしている人に比べて仕事をしていない人は、将来の日常活動度の減少が大きくなるという調査結果があります。

つまり、仕事をしている人のほうが、障害のリスクが小さいということです。

これらの調査結果でもわかるように、長く仕事を続けることによって健康維持にもつながるわけです。

(出所)『定年の教科書』(河出書房新社)

定年後は自分のペースで働ける

仕事は、社会との接点ややりがいへとつながっていきます。

生きがいを目的とするなら、働く姿勢も変わってきます。年金という固定収入があるので、それにプラスするといった働き方ができるでしょう。

現役時代は嫌な上司、嫌な仕事であっても、生活を守るためと我慢することも多かったと思います。でも、定年後はこの気苦労がなくなります。生きがいのために働いているのですから、嫌だったら受けなければいいのです。

また、毎日フルタイムで働く必要もありません。自分の体調や体力などを考えながら調整することもできるようになります。

もちろん、フルタイムでなければ、給与も少なくなるとは思いますが、目的が社会との接点、生きがいならば、大きな問題はありません。

こんなふうに自由な働き方ができることが、定年後の魅力。自発的にやりたいことだけをやると、イキイキした働き方ができるでしょう。

しかし逆に、この働き方をネガティブに受け取ったり、やらされ感をあらわにしたりすると「ウザいおじさん」になってしまいます。

独立行政法人労働政策研究・研修機構の「高年齢者の雇用に関する調査」(2020年)によると、約8割の企業で「定年前後の仕事内容はほとんど変わらない」という結果が出ています。にもかかわらず、給与は大幅に減ります。

この現実に直面すると、「賃金が下がることはわかっていたけれど、同じ仕事をしているのに低すぎる」「権限がまったくなくなった」「スキルを活かしたいのに、誰からも期待されない」……こんな不満が続出します。

こうなると、やる気が一気に失せていきます。みんなが一生懸命仕事をしていても、仕事に身を入れずに過ごす。そうして、「元部長」「元課長」の「働かないおじさん」ができあがるわけです。

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