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国語ができないという子は少なくありません。その理由の1つに、「読み方」「解き方」を知らないことがあげられます。
「そんなことないでしょう」と思われるかもしれませんが、知らない子が実に多いのです。
かつて、子どもたちの「読解力の無さ」が注目されました。調査で、「実は子どもたちは教科書が読めていなかった」という現実が浮き彫りとなったことは記憶に新しいところです。高校生の半数が教科書の記述が理解できず、また中学卒業段階で約3割が表層的な読解もできないというデータも衝撃をもって受け止められました(以上、『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』東洋経済新報社)。
一般的に取られる対策は効果が出ないか限定的に
以上のようなデータは、筆者の数千人の子どもたちへの指導経験からもその確かさを感じています。このように読解ができない子どもたちが多い中、一般的には次のような3つの対策が取られたりしますが、残念ながらこれらの方法では効果は出ないか、極めて限定的でしょう。
文章を子ども自身が読み、解答します。その後自分で解説を読んでも、解説をしてもらっても、そもそも文章がしっかり読めていないため、解説に書かれていることの意味が理解できません。その結果、「言いたいことは段落の最後に書いてある」とか、「選択肢は消去法でやれ」といったテクニックでやりすごしてしまうこともあります。
読書はとてもよいことです。読解力のみならず、知識や語彙が増えることもあります(調査では読書と読解力との相関関係はないと出ていますが)。しかし、そもそも文章が読めない子に読書させること自体、酷なことでしょう。それはちょうど、嫌いな食べ物を「食べなさい!」と言って無理やり口に入れているような状態です。
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