常に受け身な「ロボット社員」変えた意外な一言 覚えておきたい「指示待ち人間」の動かし方

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では、どうすればいいのでしょうか?

「で、〇〇さんは、どういうやり方でやってみたい?」という「質問」というコミュニケーションの様式を用いるのがベストです。この質問の意図は、まずは自分で考えさせること。こう質問すれば、相手は反射的に自分の頭で考えて回答するようになります。短い言葉で「(相手が)まずは自分で考えてから相談する」ように促せることが、このフレーズが選ばれる理由です。

次は、その部下との緊密さによりますが、信頼関係がしっかりしている場面では、「で、〇〇さんは、どうしたいわけ?」というセリフが多頻度で用いられてきました。

しかし、「わけ?」で終わると相手が「詰められている」という感触を持ってしまうリスクがあるので、相手との関係性を勘案して使用してください。

「指示待ち族」の動かし方

指示したこと、アサインしたタスクはすべて及第点以上の成果物になっているし、スキルもモチベーションも平均以上であることは間違いないのですが、指示をしないと何もしないし、それがまずいとも思わない部下・後輩、若手が急増しています。

「指示待ち族」とはよく言ったものですが、「〇〇さんはちょっと受け身なところが目につくから、もう少し能動的、自主的に仕事に取り組んでね」と、できていないところを指摘しただけで、本人の行動変容が引き出せるなら、こんなに楽なことはありません。

昭和の時代、私も2年目だった時、「ブラザーシスター制」というOJTの仕組みの中で新人の指導員を1年やりましたが、私自身がそんな先輩だったという記憶が残っています。部下育成、新人の育成の場面でよくやりがちなのが、「逆の言葉」を使ってすませることです。

この場面では受け身、受動的の逆の「能動的」、「積極的」という言葉を用いて、相手に要望することです。

しかし、残念ながら、言葉を逆にしただけで、相手の行動が変わるはずはありません。では、どうすればいいのでしょうか。部下や後輩が受け身なのには理由があります。能動的、積極的な動きへの行動変容を促すには、本人による自己決定、つまり、「能動的な行動をする」と自分に約束させる強いエネルギーが必要になります。

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