日本に次々と橋頭堡 中国と“包囲網”構想も インドIT企業が東へ進むワケ

 インドのIT企業が今、日本市場を熱いまなざしで注視している。「現在2000人の日本ビジネス専従エンジニアを、早急に6500人に増やす。日本市場で着実にビジネスを拡大したい」。インドIT最大手、タタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)のスブラマニアン・ラマドライCEO(写真)は1月下旬、来日会見でそう語った。

「インド国内の大学と提携し、学生に日本語を教える“日本道場プログラム”を立ち上げた」「自動車などの顧客向けに、組み込みソフトの開発拠点を横浜に新設した」--。ラマドライCEOは矢継ぎ早に、日本市場へのアピール策を披露した。

中国と並び急成長を続けるインド経済。その牽引役の代表がIT産業だが、こと日本においてはインドIT企業の存在感は希薄だ。TCSや業界2位のインフォシス テクノロジーズといったインド大手の日本向け売上高はここ数年、各社の年商の2~5%にとどまる。「日本が米国に次ぐ世界2位のIT市場であることを考慮すると、日本でのわれわれのビジネス規模はあまりに小さい」(インフォシス幹部)。

インドが得意とするのは、ソフトウエア開発や業務処理などを海外から受託し、成果のデータを通信網を通して“輸出”する「オフショアリング」と呼ばれるビジネスだ。 このモデルで、インドのITサービス輸出額は年々拡大。その輸出先国の実に6割が米国向けだ。一方、日本にとっての最大のオフショアリング相手国は、日本語人材が豊富な中国だ。


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