中国、半導体でもこれからの「第3世代」に照準 自力で世界的半導体メーカーの育成を目指す
半導体の製造・設計分野で中国勢が外国企業に追い付くには何年もかかる。半導体製造装置での日米企業優位に対する答えはすぐには見つからないためだ。中国企業は2020年代末までに国内需要の35%を供給するだけにとどまるとIT(情報技術)調査会社IDCのアナリスト、マリオ・モラレス氏は推計している。
米新政権もITサプライチェーンへの中国の脅威を抑制
中国勢はまた米政府とも対峙(たいじ)しなければならない。米政府はITサプライチェーン安定化を目的にトランプ前政権が提案した規則について、3月に実施に移す方針を示唆した。「外国の敵対勢力」が関与する取引を禁じる広範な権限を商務省に与えるものとなる。
ただベルギーのデジタル技術研究機関、IMECで社長を務めるリュック・ファンデンホーフ氏は「そうしたことは中国の国内開発加速を刺激するだけで、最終的に中国はさらに強くなるだけかもしれない」と述べ、「世界の二分化をさらに進めようと試みるリスクが確実にあると思う」と指摘する。
エンピリアンなどの中国新興企業は、シノプシスやケイデンスがライセンス供与している必要不可欠なソフトウエアと同等の製品を作ろうと取り組んでいる。コモディティー化されたメモリー分野でさえ、紫光集団の子会社が韓国のサムスン電子や米マイクロン・テクノロジーの量産に挑むため巨額の資金を投じている。