金利急上昇でも米に巨額マネーが集まるわけ 金利上昇は経済回復の力強さのサインと解釈

拡大
縮小

債券市場を1年ぶりに襲った高いボラティリティーに株式投資家は悩まされる素振りを全く見せていない。勇敢な決意からか、途方もない純朴さによるものか、いずれにせよひるんでいない。

2月は過去12カ月平均の4倍の資金が集まる

米国債利回りが急上昇し、株式市場全般に下押し圧力がかかった先週、米国の上場投資信託(ETF)には資金が一貫して流入。市場の波乱がピークに達した2月25日には27億ドル(約2900億円)が殺到した。ブルームバーグの集計データによると、2月の合計ではETFへの資金流入は過去12カ月平均の4倍の800億ドルに上った。

背景にはS&P500種株価指数を11カ月で70%上昇させてきたのと同じ楽観がある。利回りの急上昇で株式バリュエーションの支えが1つ損なわれるものの、強気派はそれを経済の力強さのサインとし、企業収益を後押しすると受け止めている。

次ページ投資家は極度のインフレは警戒せず
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT