著名投資家ウォーレン・バフェット氏は、2020年の混乱の中でほぼ沈黙を守った。
過熱した米大統領選と全米規模の抗議行動に発展した人種的対立、多くの米国民を引き付けた株式市場の活況のいずれの局面でも、バフェット氏は口をつぐんできた。
だが、米投資・保険会社バークシャー・ハサウェイの最高経営責任者(CEO)として、同氏が株主に毎年送る書簡の内容が27日に公表される。これにより同氏が沈黙を破るチャンスがようやく訪れる。
CFRAリサーチのアナリスト、キャシー・サイフェルト氏は電話取材に対し、「今回の書簡が幾つかの問題に注意を向ける内容でなければ、人々は失望するだろう。彼の考えを聞きたい欲求が存在する」と語った。
バフェット氏は昨年5月の年次株主総会で、過去最高額に近い手元資金について、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)が「最悪のシナリオ」になる可能性を考えれば、それほど巨額でないと発言。しかしその後は、米大統領選が過去まれに見る激戦となったにもかかわらず、自分の意見を話すことがほとんどなかった。
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