英「ワクチン接種」、鉄道会社が担う重要な役割 「大型会場」になった競馬場最寄り駅に停車
日本でも本格的な接種開始を前に、各自治体が住民への案内を始めている。それによると、自治体が設置する特設会場で行う「集団接種」、身近な病院・診療所などで行う「個別接種」、老人ホームなどにワクチンを持ちこんで接種する「施設接種」の3通りで推進することがわかってきた。
英国の場合、会場の追加はワクチンの在庫量を見ながら対応しており、「大型接種会場」が毎週10カ所以上追加されている状況だ。NHSのリストによると、サッカースタジアムや競馬場のほか、大型ショッピングセンターや屋内スポーツ施設、国際会議に使われるコンベンションセンター、はたまた教会の敷地に設けられる会場もある。
接種会場として大きなスペースが必要なのは、多くの人数を待たせるのにしっかりと「ソーシャル・ディスタンス(英国の場合は前後左右に2mのスペースが必要)」を取る必要があるからだ。
・年齢層別にNHSから「ワクチン接種の招待状」が送付されてくる
・かかりつけ医(ゼネラル・プラクティス=GP)経由で接種してもらう
または
・招待状に書かれた番号などを基に自身で予約用のウェブサイトにログインし、接種に対応してくれる会場を探す。
※GPの推薦で、招待状到着前に接種を終えている市民もいる。
日本人ボランティアが見た現場
実際の接種現場はどのように運営されているのか。NHSが運営する「ワクチンセンター」での接種事業にボランティアとして参加しているロンドン在住の日本人女性Cさんに話を聞くことができた。
「私のボランティア先では1日当たり400人に接種しています。使用ワクチンはファイザー製ですが、解凍済みのものを会場に持ち込み、冷蔵庫で保管して使ってますね」
ファイザー製ワクチンは、日本にこのほど到着したものと同じで、保管温度をマイナス70度前後に設定する必要がある。一旦、大量に解凍してしまったら一気に大勢の市民に接種を完了しなくてはならない。
Cさんは「大型接種会場でも超低温用の保冷庫が導入されていませんね」と語る。接種現場で不慣れな人が解凍作業に失敗してワクチンが無駄になる
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