「デジタルとリアルの役割」論争が不毛な理由 「教育のICT化」で地方が国に期待すること
国と地方が一体となって進める教育のICT化
ICT教育のよいところは、環境をつねに最新の状態にアップデートできるところだ。ただ、それには当然ながら費用がかかり、初期投資以外にも維持管理や更新、周辺機器の整備などにかかる予算を確保しなければならず、各自治体の悩みの種になっているという。
実際、教育予算について尋ねたところ、4人(滋賀、京都、大阪、兵庫)が「どちらかというと足りていない」としており、「十分に整っている」と答えた和歌山ですら、GIGAスクール構想を実現するうえで、国に期待することとして「1人1台端末に係る更新時の整備費および通信費の補助金化」と答えている。
保護者からは「子どもたちが社会で生きていくうえで不可欠な、情報モラルや情報活用能力を学校で身に付けることができる」(大阪)、「さらに情報化されていくこれからの社会で生きていくために、ICT教育に慣れることは必要である」(和歌山)といった声が寄せられるなど、期待する声が高まっているだけに、予算面でつまずかぬよう国と地方が一体となって、進めていく必要があるだろう。
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(写真:iStock)
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企画・構成:鈴木奏子、赤尾万里
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