39歳の早稲田大OBが「お寺コンサル」に見た活路 漫画の聖地の街でもユニークな寺院の取り組み

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小久保は2005年に熊谷深谷霊園を設立し、永代供養墓を導入。2009年には檀家からの寄付を廃止した。承継当時200軒にすぎなかった檀家数は、5年間で1000軒まで増えた。

その後も増え続け、現在は4000軒と県内トップクラスに。この間の経験と知識を生かし、墓のコンサルティングにも乗り出し、家族葬事業にもいち早く取り組んだ。

次のステップは2018年に始めた「10年で日本一の参拝者数を誇る寺をつくろう。埼玉厄除け開運大師プロジェクト」。寺という舞台を使って観光客を呼び込む地方創生事業だ。

「熊谷市の市長さんも早稲田大学出身の方で、人口が20万人を切った中で、人口減少問題への対策に苦慮されていました。いろいろとお話をするなかで、改めて寺社仏閣のポテンシャルの高さに気付き、事業を始めたのです」

この取り組みの結果、2018年に1000人だった初詣客は2020年には10万人と100倍に激増した。その飛躍のカギとなったのが、埼玉厄除け開運大師ならではの「御朱印」「お守り」「厄除け祈願」だった。

御朱印ファンになってもらう仕掛け

2020年には自身がプロデュースした「大開運守り」がYahoo!が選ぶ全国最強開運守り日本一に選出されたほか、独自のデザインが施された「切り絵の御朱印」が、じゃらんが選ぶ期間限定御朱印9選に選出されるなど、差別化の仕かけがことごとく当たった。

「ファースト・ムーバー・アドバンテージですね。お守りも御朱印もどこにでもあります。そこで差別化するにはイノベーションが必要になる。イノベーションは既存と既存の組み合わせから生まれます。大開運守りも切り絵の御朱印もそうした発想から生まれたものです」(小久保)

プロダクト開発の次に欠かせないプロモーションにはインスタグラム、ツイッター、フェイスブックなどのSNSとホームページを活用した。その演出も芸が細かい。

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