「奇抜すぎて」普及しなかったレトロ家電7選 電動消しゴムに卓上噴水、テレビ型ラジオなど

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「ジェット機」が初めて日本の空を飛んだ頃に誕生

三菱
20cm ジェットファン
D-8E 昭和34年 6,100円
『決定版 増田さんちの昭和レトロ家電』より

昭和35年、日本航空では初めてのジェット機が東京-サンフランシスコ間に、翌36年には国内線の羽田-千歳間に就航しました。

千歳まで2時間15分かかっていたものが1時間半と大幅に短縮、本格的なジェット旅客機の時代がやってきました。

その頃“ジェット”という言葉の響きには、時代の先端やカッコよさが感じられたのでしょう。

三菱電機では昭和34年から、扇風機を「宇宙時代にふさわしいジェットスタイル」として、(一部機種の)モーターの意匠を、ジェット機のエンジンを模したジェット型モートルにして颯爽としたイメージにしました。

テレビがまだ高嶺の花だったころに誕生

早川(現 シャープ)
テレビ型ラジオ「シネマスーパー」
5S-85 昭和31年 10,900円
『決定版 増田さんちの昭和レトロ家電』より

テレビがまだ高嶺の花だった昭和31年。気分だけでもテレビを味わおうと、外観がテレビの形をしたラジオが早川電機から発売されました。

「テレビを形どったラジオのニューモード(」『シャープニュース』昭和31年8月)ということで、価格は10,900円。 当時、高卒の国家公務員初任給が5,900円ですから約2か月分と、けっして安い買い物ではありません。 またその頃の一般的なラジオが7,000円前後ですから、いささか割高でもあります。

買ってきたお父さんは……きっと叱られたに違いありません。

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増田 健一 レトロ家電コレクター

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昭和38年、大阪・千林でカメラ屋の長男として生まれる。昭和57年国鉄に入社、車掌や運転士として従事。昭和30年代のレトロ家電や雑貨に魅せられ収集を始める。平成14年JR西日本を退社。古道具店の店員を経て、現在も会社勤めのかたわら収集の毎日。平成23年から大阪市立住まいのミュージアム特別研究員。大阪、東京などでコレクション展や講演会を開催し、いずれも好評を博している。

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