英誌ランキングが映す、日本の大学の"弱み" アジア大学ランキングで東大が2年連続で1位だが…

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1~3位までの顔ぶれは2013年度と変わらない。日本の大学としてはそのほかに、7位に京都大学、13位に東京工業大学、15位に大阪大学、16位に東北大学、27位に首都大学東京など、20の大学が100位以内にランクインした。

国公立大学が中心だが、私立大学では63位に順天堂大学、64位に早稲田大学、72位に慶応義塾大学などが入った。

国・地域別にみると、日本の20大学のうち、トップ10に入っているのが東京大学と京都大学の2校であるのに対し、中国(香港を含む)は24大学がランクインし、うち4校がトップ10入り。また、韓国は14大学がランクインし、うち3校がトップ10入りしている。

実は2013年度のランキングでは、日本から22大学が100位以内にランクインしていた。が、81位だった東京農工大学、96位だった横浜国立大学が、2014年度は100位以下に落ちてしまった。さらに、94位の岡山大学(2013年度85位)、96位の金沢大学(同96位)、98位の千葉大学(同75位)と、今にもこぼれ落ちそうなポジションに3校も入っている。

一方の中国。2014年度は、新たに4大学が100位以内にランクインした。また、21位の中国科学技術大学(同25位)、32位の中国人民大学(同41位)、49位の武漢理工大学(同58位)などが順位を上げてきた。

どのように評価しているのか

「日本が長らく高等教育への投資を怠ってきた間に、アジアの国々は着々と大規模な投資を行ってきた」と、THE誌のフィル・ベイティ編集長は分析する。

では、ライバルを分析するに当たって、THE誌がどのような評価指標でランキングを作成したのかを見てみよう。同誌が採用している評価項目は図に示したとおりだ。

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