気づけば「星野源祭り」我々が知らない超多面性 正月49番組出演の人気者の背景に「3人の大物」

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そして映画『罪の声』では、超長編の原作を見事に多重奏の人間ドラマとして昇華させました。事件を描くときの記者のモラルや葛藤、取材者と被取材者との関係性の構築に踏み込んだところも、野木さんならではの視点と言えるでしょう。

飛ぶ鳥落とす勢いの野木さん。ちなみに、今年のTBSの年末年始は、『逃げ恥』『MIU404』に加えて『アンナチュラル』も全話放送されましたが、この『アンナチュラル』も、野木さんの脚本です。

2018年に放送された『アンナチュラル』の第一話は、まるでコロナの時代を予言していたかのようだ」とSNSで話題になり、再評価されました。また、昨年放送された『MIU404』には、『アンナチュラル』のメンバーも登場し、『アンナチュラル』を見直すファンも多かったようです。

脚本家や監督に惚れ込まれて、何度もタッグを組むことはよくあることですが、星野さんにとっての野木さんとの出会い、そして野木さんにとっての星野さんとの出会いは、『逃げ恥』の大ヒットにより、お互い大きなターニングポイントになったことでしょう。

「キラキラ感」と「普通っぽさ」のギャップ

今回、『逃げ恥』スペシャルの制作にあたってのインタビューで、野木さんは何度も

「星野さんは、“普通”を演じられる人」

と、話をしています。

ひとたび音楽のステージに立つと、東京ドームを沸かせることができるほどキラキラのオーラを放っている人が、普通の人を演じられる。それが、星野源さんの魅力だというのです。

その星野さんの魅力を最大に引き出す野木脚本。このタッグが、立て続けに見られる2021年三が日。

今回の『逃げ恥』スペシャルで描かれるのは、「男性側にかけられた呪い」だそうです。ついに平匡さんがパパになるのです。

冴えない男・平匡さんから、大人の色気満点・志摩への早変わり。いろんな星野源さんの顔を楽しめるお正月のドラマ三昧。私も、楽しみに待っています!

佐藤 友美 ライター・コラムニスト

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さとう ゆみ / Yumi Sato

1976年北海道知床半島生まれ。テレビ制作会社のADを経て文筆業に転向。元東京富士大学客員准教授。

書籍ライターとして、ビジネス書、実用書、教育書等のライティングを担当する一方、独自の切り口で、様々な媒体にエッセイやコラムを執筆している。

著書に8万部を突破した『女の運命は髪で変わる』(サンマーク出版)、『道を継ぐ』(アタシ社)など。理想の男性は冴羽獠。理想の母親はムーミンのママ。

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