明石家さんまが年末に限り意外な姿を見せる訳 いつもの「お笑い怪獣」がこの時ばかりは激変

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

また、もう1つ、さんまさんの年末特番起用を加速しているのが、若手から超ベテラン、一般人、外国人まで、あらゆる人とのトークを盛り上げられるスキル。年末特番は長時間にわたり、多くの出演者がいるものですが、MCがさんまさんなら安心ですし、ゲスト出演でも多くの出演者と絡んで番組のピークを作ることができます。

年末の「盛り上がり」「締めくくり」を感じさせられるキャラクターと、それを可能にするトークスキル。さんまさんは両方を併せ持っているからこそ、65歳の今なお年末のシンボル的存在でいられるのでしょう。

そして本当の凄さは、これほど多くの年末特番に出演しても視聴者から飽きられないこと。それを可能にしているのは、トークと笑いのスキルに加えて、ふだん見せていない顔を「ここぞの場面」と言える12月に見せているからであり、そこで昭和の古き良き人情を感じさせるから。この2点はビジネスパーソンにとっても参考になるのではないでしょうか。

コロナ禍の影響で正月も“さんま”

年末特番への出演ラッシュが明けた2021年の正月も、さんまさんはいつになく精力的。1月1日の「さんタク生放送」(フジテレビ系)、2日の「新春大売り出し!さんまのまんま」(カンテレ・フジテレビ系)、「1億人の大質問!?笑ってコラえて!初笑いSP」(日本テレビ系)、「さんまのお笑い向上委員会 新春から来たい人だけあつまれ明石家の森SP」(フジテレビ系)などへの出演が予定されています。

これは、さんまさんがコロナ禍の今回は「例年のように海外で年末年始を過ごせない」からであり、「30年ぶりに日本にいる」ことを明かしていました。ただ、さんまさんのことですから、「コロナ禍でふだんより重い気持ちで正月を迎えている人々を笑顔にさせよう」という想いがあるのかもしれません。

ここでは年末特番で見せたような人情ではなく、どこまでも笑いにこだわる姿に戻っているのではないでしょうか。コロナ禍によってさまざまな制約を強いられる正月になりそうですが、不幸中の幸いは、正月から、さんまさんの姿を楽しめることなのです。

木村 隆志 コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

きむら たかし / Takashi Kimura

テレビ、ドラマ、タレントを専門テーマに、メディア出演やコラム執筆を重ねるほか、取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーとしても活動。さらに、独自のコミュニケーション理論をベースにした人間関係コンサルタントとして、1万人超の対人相談に乗っている。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』(TAC出版)など。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事