明石家さんまが年末に限り意外な姿を見せる訳 いつもの「お笑い怪獣」がこの時ばかりは激変

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さんまさんは30日の「アメトーーク5時間SP」でも、「さんまVS売れっ子若手芸人」というトークバトル企画で登場予定。この企画は昨年の年末にも「さんまVSお笑い第7世代」として放送されるなど、「1年に1度、さんまさんが若手に胸を貸す場」として定着しつつあり、今後も年末の特別なコーナーになっていくでしょう。

また、さんまさんは14日に放送された「女芸人No.1決定戦 THE W 2020」(日本テレビ系)にもVTR出演。女性芸人たちに、芸能界で長く活躍する秘けつや、「踊る!さんま御殿!!」で期待していることなどを語りかけました。ここでも自分の笑いを取るのではなく、人情派のムードでふだん以上に優しかったのです。

前述した「第8回明石家紅白!」のような、ふだんめったに見られない音楽番組への出演も含めて、やはり12月のさんまさんは少し違うことがわかるのではないでしょうか。

さんまの年末特番はテレビの忘年会

昨年を振り返っても、さんまさんは9つの年末特番に出演していました。かつて「さんま&SMAP!美女と野獣のクリスマススペシャル」(日本テレビ系)が21年間に渡って放送されていたほか、現在も放送中の「明石家サンタ」も含めて、さんまさんにはクリスマスのシンボル的なイメージがありました。しかし、近年はその前後の出演特番が増えて、12月全体のシンボル的な存在になっているのです。

ただその理由は、単にさんまさんが「大御所で人気があるから」だけではないでしょう。

年末特番に求められるのは、年に1度の特別感や1年間の締めくくり。さらに、人とのつながりを実感できるような人情。その意味で12月のさんまさんは、前述したように、笑いを取るだけでなく人情を感じさせ、またゲスト出演して盛り上げることで特別感を醸し出し、視聴者に1年の締めくくりを印象づけています。

たとえば、「アメトーーク!」にさんまさんが出演したら「年に1度のお祭り騒ぎ」と感じさせられますし、あるいは「明石家サンタ」を見たら「1年の終わり」と感じられるのではないでしょうか。もともと年末特番は“テレビ番組の忘年会”という位置づけに近いものがあり、そこにさんまさんが出演することで“古き良き昭和の忘年会”というムードにすることができます。特にコロナ禍で忘年会を中止にした人が多い今年は、さんまさんが出演する年末特番を見て「年に1度のお祭り騒ぎ」「1年の終わり」を実感した人が少なくないでしょう。

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