プロが見た結婚に対する「価値観」の大きな変化 2021年の婚活市場に起きる3つの変化を予想!

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ところが、コロナ禍で自分の今後についてよく考えるようになり、夢みたいなことばかり言っていても婚活は進まないと気づいたのでしょう。再び面談をしてみたら「私は結婚後も仕事を続けたい。私が仕事することを理解してくれる人がいい」と、私のアドバイスを少しずつわかってくれるようになっていました。

「じゃあ、あなたの仕事を応援してくれる人がいいよね」「夜勤もして時短にしないで働いて、家事や子育てはどうすればいいと思う?」「相手は定時で終わる仕事なら、家事も子育ても一緒にできるよね?」と、理想像が具体的になっていきました。

今、彼女は公務員と真剣交際に入っています。彼は午後5時には仕事が終わるので、彼女が仮に夜9時まで働いたとしても安心です。

前述の健二さんのように、最初はただただ「結婚がしたい」と言う人がほとんど。エスコート力があって、振る舞いがスマートな王子様のような男性を好きになって、恋をすることが結婚だと考える。しかし、好きな人と結婚すれば家族になれるかというとそれは別問題なんです。

結婚してから恋をすればいい

自分の生き方を理解してくれる、応援してくれる。それが家族。一緒に過ごしていても気を遣わずに、居心地がよく、ありのままの自分で無理なく一緒にいられる人。そういう人が今自分には必要だと、コロナ禍で気づいた人が多いようです。

40代で年収800万~1000万円のバリキャリ女性たちも、以前は「自分の年収の1.5倍以上が条件」と言っていましたが、最近は「自分より低くていい。それよりも家族がほしい」に変わってきました。

家族って恋人と違って一緒にいてもドキドキすることがないし、「自分のこと好きなのかな、嫌いなのかな」なんて考えることもない。簡単に言ってしまえば「害のない人」ですよね。

「そんな相手と結婚して好きになれるんでしょうか?」と心配する方もいます。 大丈夫、結婚してから相手と恋をするんです。恋愛結婚は、恋して燃え上がって3年くらい付き合って、結婚するときにはすでに古女房みたいになってしまいますが、「この人だったらやっていけそうだな」という相手とポンと結婚すると、結婚後も新鮮な気持ちでいられて、さらにいいところがどんどん見えてきてラブラブ状態が長く続きますよ。

植草 美幸 恋愛・婚活アドバイザー、結婚相談所マリーミー代表

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うえくさ みゆき / Miyuki Uekusa

1995年にアパレル業界に特化した人材派遣会社エムエスピーを設立。そこで培ったマッチング能力・人材発掘力を生かし、2009年に結婚相談所マリーミーを設立。結婚相談業のほか、セミナーの開催、テレビやラジオへの出演など、アラサー・アラフォー男女を「幸せな結婚」に導くために幅広く活動中。『ワガママな女におなりなさい 「婚活の壁」に効く秘密のアドバイス』(講談社)、『「良縁をつかむ人」だけが大切にしていること』(諏内えみさんとの共著、青春出版社)、『結婚の技術 (中央公論新社)、『モテ理論』(PHP文庫)など。

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