離職中の「空白期間」を就活で有利にする方法 ハンデを乗り越える「工夫と努力」をしているか

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お体の事情により運転はできないとのことなのでその部分は前提から外して考えるべきなのは言うまでもありません。つまり太郎さんとしてはそこで勝負はできない。

であれば、ほかのどの分野で自分は勝負をするべきなのか、そしてそのためにどういった勉強や行動をご自身が行っているか。これが大切です。

要は運転がダメ、という状況を受けて自分がどう考え、どう行動しているかが問われる、ということです。

これは運転に限らず、ほかの分野でも同じです。

英語がどうしてもできない、苦手だ。であれば語学が不要な分野でいかに活躍できる場所を探し、そのハンデを乗り越えるような工夫と努力を自分でいかにするかが問われます。

学歴がない。であれば、高学歴者とは異なる方法で就職活動や勉強、行動をし、そのハンデを乗り越える工夫と努力をしなければいけません。

何かしらの制限条件があるというのはよくある話であり、100%何もハンデがない中で順風満帆に生きているというほうが珍しいといえます。

その中で皆悩みながらも、自分で進む道を見つけるものなのです。

自分が勝負すべき場所はどこか、反対に言うと勝負を避けるべき場所はどこか? 何を今優先してやるべきか、反対に何は先送りできるか? 将来やりたい仕事に就くために、今何をすべきで、それはどう夢の実現につながるのか?

人生を切り開くのは、誰かが与えてくれる仕事でも夢でもありません。自分で戦う場所を設定し、自らの工夫と努力で、ないところに新たな道を創っていくべきなのです。

進むべき道を整理し、マインドチェンジを

ですから、まずやるべきは今までの転職の回数や経験を踏まえて、ご自身は何がやりたくて、何ができるのかを考えることであり、将来の進むべき道をご自身でキチンと整理することです。

その際にマインドも変えるようにしましょう。現時点では太郎さんのマインドは、運転ができないし転職回数が多い→だから自分は仕事に就けない、です。

これはネガティブな発想であり、もはや変えられない過去しか見ていないマインドです。そうでなく、自分は将来これがやりたい→だから今これを頑張る、というように将来志向で物事を考え、いつまでも過去や現在の延長だけで人生を考えることをまずはやめましょう。

繰り返しですが、何かしらの制約条件が人生において出るのは仕方のないことですし、皆多かれ少なかれ何かしらの制約条件を持っているものです。

その中で制約条件に自らスポットライトを当てて、その延長でしか物事を考えないのか、それとも仕方のない制約条件を所与のものとして、工夫と努力で前に進むのか。

それが人生の分かれ道です。

太郎さんは現在その人生の岐路の入り口にいる状態です。

ぜひ過去ではなく、将来志向のマインドで物事を考え、長期的な人生の成功の第一歩を踏み出すようにしていただければと思います。

太郎さんが離職期間をものともせず、新たなマインドで新たな人生に向かって初めの一歩を踏み出すであろうことを応援しております。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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