コロナ回復後の「3人に1人」襲う後遺症の症状 「関節が痛い」「毛が薄くなってきた」など様々

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国からの治療費補償の有無についても問題ですが、何より後遺症が残ると身体的・精神的な苦痛が長く続くことになります。

主な後遺症の症状
「息切れが激しくなった」
「目や口が乾燥する」
「なんだか疲れやすい」
「耳がよく聞こえなくなった」
「せきがまだ続く」
「食欲が戻らない」
「関節が痛い」
「毛が薄くなってきた」
「嗅覚が戻らない」
「記憶に障害が……」

年代に関係なく発症する合併症

新型コロナウイルス感染症は症状が出るだけでは終わりません。合併症が起こることが少なくないのです。具体的には、呼吸不全や不整脈、肺塞栓症や脳梗塞などの静脈血栓塞栓症、川崎病の症状に類似した多系統炎症性症候群などが報告されています。

合併症は、高齢者や基礎疾患のある人だけではなく、健康な若者や小児に起こった事例もあります。そのため、どんな合併症が起こりうるのか、年齢層にかかわらず知っておくべきです。

まず、息切れなどの症状を引き起こす呼吸不全です。急性呼吸窮迫症候群は、重症患者にみられる主な合併症です。肺炎などにより呼吸困難を起こした直後にみられることがあります。

ほかにも、脈拍が不安定になる不整脈、ショック状態、血圧低下などの心血管系の合併症もあり、急性心障害などを引き起こすケースも。呼吸が速くなったり乱れたりすると、心臓の動きも乱れます。肺のガス交換の機能が低下すると、体中に血液と酸素を送り込むために、健康なときよりもより多く動く心臓にはそれだけ負担がかかります。

肺塞栓症や急性期脳卒中などの、血栓塞栓症も約16%報告されており、致死率との高い関連性があります。これは、血栓(血液の塊)が血管を詰まらせてしまうことで、脳の血管を詰まらせると脳梗塞に、肺の動脈を詰まらせると肺塞栓症になります。新型コロナウイルス感染症の重症例において、とくに血栓症との併発が多くみられています。

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