中国の「軍事関連企業」7社がMSCI指数から除外

投資を禁じたアメリカ大統領令に対応相次ぐ

MSCIは株価指数から中国の「軍事企業」を除外する4社目の指数算出会社となった(写真はMSCIの中国向けウェブサイトより)

グローバルな指数算出会社のMSCIは12月15日、同社が算出する株価指数から中国企業7社を除外すると発表した。中国の軍事関連企業への投資を禁じたアメリカ大統領令に対応した措置で、2021年1月5日の株式市場の取引終了後から実施する。

除外する7社の具体名は、半導体受託製造大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)、交通インフラ建設大手の中国交通建設および中国鉄建、人工衛星大手の中国東方紅衛星、鉄道車両大手の中国中車、監視カメラ大手の海康威視数字技術(ハイクビジョン)、スーパーコンピューター大手の曙光信息産業(中科曙光)。

MSCIは声明の中で、アメリカ内外の100を超える市場参加者の意見を踏まえて決定したと説明した。なお、発表時点の同社指数に占める7社のウェートは、世界50カ国の株式を対象としたMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)の0.04%、新興27カ国の株式を対象としたMSCIエマージング・マーケット指数の0.28%に相当するという。

インデックス商品の法令順守を担保

7社の除外の要因になった大統領令は、アメリカのドナルド・トランプ大統領が11月12日に署名した。アメリカ国防総省の「共産中国軍事企業」のリストに指定された中国企業に対し、アメリカの投資家が上場株式の購入などを通じて投資するのを2021年1月11日から禁じるものだ。

共産中国軍事企業はアメリカの国防予算の大枠を定める国防権限法に基づいて作成されたリストで、これまでに35社が指定された。アメリカ国防総省は、それらの企業が「中国人民解放軍に所有または支配されている」としている。

本記事は「財新」の提供記事です

大統領令を受けて、主要な指数算出会社は自社のインデックス商品の法令順守を担保するため、対象企業の除外に相次いで動き出した。

ロンドン証券取引所傘下のFTSEラッセルが12月7日に8社の除外を発表したのを皮切りに、12月9日にはS&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが10社の、12月11日にはナスダックが4社の除外を発表。MSCIはそれに続く4社目の指数算出会社となった。

(財新記者:全月)
※原文の配信は12月16日

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