そうしたニーズには業界も敏感である。「ペット連れ仕様」のキャンピングカーは数社から発売されている。
具体的には、
- ・散歩から帰った犬の足を洗うシャワーが入口近くに設けられている
- ・内装の材質に毛の付きにくいものや、水拭きしやすい素材が採用されている
- ・ペットキャリーを固定する場所がある
などである。特にペット仕様でなくとも、ベッドには防水シーツをかけるなど工夫すれば、立派なペット仕様キャンピングカーだ。
キャンプ場やRVパークなど、キャンピングカー客を受け入れる側も同様だ。
高速道路のサービスエリアにドッグランが併設されるご時世だが、ドッグラン併設のキャンプ場はもちろん、サイト内にパーソナルなドッグランを設けているところすらある。
グランピングを謳うキャンプ場の中には、ペット向けメニューを用意したレストランも。今や「ペットをもてなせ!」は付加価値サービスのキーワードになりつつある。
ペット連れで旅する人の主な目的は「一緒に出掛けること」そのものだったりするので、めぼしい観光資源がない土地でも、ペットウェルカム、キャンピングカーウェルカムの宿泊施設はそこに商機があるのではないかとさえ思う。
ペット旅に必要な「備え」もある
キャンピングカーなら、気軽にペットを連れて旅ができる。それは事実だが、一方で備えねばならないこともある。私自身、この20年、我が家の動物家族たちをあちこち連れまわして経験したことを元に、「必要な備え」4つを紹介しよう。
① 車での外出に慣らす
普段から車に乗り慣れている子なら問題はないが、特に家から出ることの少ない猫にとっては、これが一番の問題だ。犬でも「車に乗せられるのは獣医へ行くときだけ」で、車=いやなもの、になっている子も多いと聞く。
大切なのは、徐々に慣らすこと。そしてどの程度のストレスなのか見極めて、対策を講じておくことだ。我が家がやったのは、まずキャンピングカーに犬・猫を入れてみて、自宅駐車場で人間も一緒に一晩すごす。問題なさそうなら、近所を一周、走ってみる。そうして少しずつ距離を伸ばし、初めてのペット連れキャンプは埼玉県の静かなキャンプ場。片道1時間以内の場所にした。
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