定期券、少しの金額追加で「早く楽に」帰る方法 区間をちょっと延ばすと便利になるケース
品川を3分早く出ることになるが、確実に着席できて到着は7分早くなる。それでいて定期代は品川―弘明寺間が1カ月1万3910円、品川―上大岡だと月1万4210円で差額は300円、1日当たり15円の追加でいい。もちろん、ウィング号を利用する場合は定期代とは別に座席指定券の料金が必要だ。
ちなみに弘明寺より1つ品川寄りの井土ヶ谷だと定期代の差額は900円になる。
もっとも、ウィング号以外であれば、基本的には順当に横浜で乗り換えたほうが早く着く。ただ、上大岡までの定期券があれば品川から快特1本で上大岡まで行き、駅直結の京急百貨店で買い物をして帰るなど便利に使えるだろう。
■特急でゆったり帰れる常磐線南柏駅
JRでも同様の例がある。常磐線の南柏は各駅停車しか停まらない駅だが、隣の柏までの定期券があれば特急も利用できる。特急に乗って1駅戻ると、快速と各駅停車を乗り継ぐよりもだいぶ早いうえに、特急料金以外の追加費用がかからないのでおすすめだ。
裏技:上野19:15発特急ときわ→柏19:37着/19:42発各停→南柏19:44着
2分早く出て到着は11分早くなる。それでいて定期代は上野―南柏・柏間はともに月1万4170円で同額だ。
■新宿から船橋まで特急で!西船橋駅
新宿から1日1本だけ、千葉方面へ乗り換えなしの特急が出ている。あずさ50号、通称「千葉あずさ」千葉行きである。これを使って船橋から戻ると、各停しか停まらない西船橋に座って早く帰ることができる。
裏技:新宿20:10発特急あずさ50号→船橋20:39着/20:41発各停→西船橋20:45着
定期代は新宿―西船橋間が1カ月1万4170円、船橋までだと1万6110円で差額は1940円。1日当たり97円の追加と少々高めだが夜の帰宅時に特急を使う選択肢が生まれる。しかも、船橋は百貨店や商業施設が集まる繁華街。船橋まで1駅定期券を延ばせば、急いで帰らない日は帰りにショッピングに立ち寄るにも便利に使える。
最近は有料着席列車や通勤向けの特急列車が増えているが、このようなケースのニーズを積極的に拾っていけるよう、鉄道会社も定期券の区間を延長して手前の駅の人も利用できるという方法をPRしてもいいのではないだろうか。
月1560円アップは安いか高いか
■差額はやや大きいが効果も大きい京王線布田駅
京王線は種別が多く、途中駅での速達列車の待ち合わせや追い越しが複雑に絡み合っているため、各駅停車しか停まらない駅へは意外に時間がかかる。その一例が布田であろう。だが、1駅先の調布まで行って戻るとどうか。
裏技:新宿20:32発特急―調布20:49着/20:53発各停→布田20:54着
新宿を3分遅く出て7分早く着くことができる。定期代は新宿―布田間が月7430円なのに対して調布までは月8990円と差額1560円、1日当たり78円と少々高めだが、毎日10分早く帰れるのだったら、特急料金と思えばなんとか許容範囲の投資ではないだろうか。調布までの定期券があれば買い物なども便利だ。布田より1つ新宿寄りの国領(定期代は新宿―布田間と同じ)の場合は3分の短縮になる。
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