定期券、少しの金額追加で「早く楽に」帰る方法 区間をちょっと延ばすと便利になるケース

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夜も10分短縮が可能な京成線菅野駅

以前の記事「定期券、1駅延ばして『通勤時間を短縮する』裏技」でも取り上げた京成線の菅野。定期券の区間を1つ先の京成八幡まで延ばせば、帰宅時も10分短縮できる。

通常:浅草19:00発快特→青砥19:10着/19:12発普通→菅野19:31着
裏技:浅草19:00発快特→京成八幡19:19着/19:20発普通→菅野19:21着

例えば都営浅草線の浅草を19時00分に出る快特に乗り、青砥で19時12分発の普通に乗り換えると菅野に19時31分着だが、京成八幡まで快特に乗り通して19時20分発の普通で1駅戻れば菅野には19時21分に着き、10分もの短縮になる。しかも、京成線内の定期代は押上―菅野間も押上―京成八幡間も月1万430円で同額だ。JR総武線・都営地下鉄新宿線との接続駅でもある京成八幡までの定期があれば便利に使える。

新快速の威力を生かせる区間

新快速が速すぎる!JR神戸線朝霧駅

関西圏のJRを代表する列車といえば、今年で運転開始50周年を迎えた新快速だ。あれだけ停車駅を絞って最高時速130kmで爆走しているのだから、1駅戻っても相当早く着きそうであることは想像にかたくない。その威力が発揮できそうな駅を探してみると、明石の1つ手前、朝霧の時間短縮効果が高い。

通常:大阪18:37発快速→須磨19:20着/19:22発普通→朝霧19:33着
裏技:大阪18:37発新快速→明石19:16着/19:19発普通→朝霧19:21着

新快速と快速が同時刻で発車するので比較がしやすいだろう。新快速があまりに速すぎて、1駅戻っても12分も短縮できる!定期代は大阪―朝霧間が月2万3430円、明石までだと月2万4240円で差額は810円。1日当たり約40円の追加で12分短縮だ。

定期代は変わらないがやや厳しい?阪和線浅香駅

阪和線はターミナルである天王寺を出て最初の快速停車駅、堺市までの間が長いため「1駅バック」の効果が出やすい。堺市の1つ手前、浅香の利用者には使えそうだ。

通常:天王寺19:38発普通→浅香20:01着
裏技:天王寺19:37発快速→堺市19:46着/19:47発普通→浅香19:49着

この例では1分早く出て12分早く着くが、乗り換え(折り返し)時間が非常に短いので厳しそうだ。ただ、天王寺からの定期代は浅香も堺市も変わらず月5280円。堺市までの定期券があれば、この方法で普通列車だけでなく快速も使えるので、利用できる本数は増える。

いかがだったであろうか。以前の定期券延長記事では、「定期券区間延長を会社が認めない」「定期券のコピーの提出を求められる」といった意見があった。差額追加なしでも区間延長不可は理解に苦しむし、自腹で差額を追加しての区間延長も認めるべきであろう。通勤時間を短縮できれば、仕事の効率もアップできそうだ。

今回はそういった企業戦士の方々のためにも、ペンは剣よりも強しをモットーに(実際はペンでは書いていないが)記事をまとめた。共感いただける方はぜひこの記事を基に会社に働きかけ、よりよい待遇を勝ち取ろうではありませんか!

北村 幸太郎 鉄道ジャーナリスト

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きたむら こうたろう / Koutaro Kitamura

1989年東京生まれ。2008年昭和鉄道高等学校運輸科卒業、2012年日本大学理工学部社会交通工学科マネジメントコース卒業。乗り鉄、ダイヤ鉄。学生時代は株式会社ライトレールにインターン生として同社の阿部等社長のもと、同社主催の「交通ビジネス塾」運営などに参加。

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