コロナ禍こそ必須「倒産を見抜く」会計の超基本 苦手な人が多い「会社の数字」を武器に変える

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会計の知識を身につけることは大きな武器になります(Hirotama/PIXTA)
「ソーシャルディスタンス」「3密の回避」「自粛」……。新型コロナウイルスが収束を見せない今、私たちの生活はコロナとの「共存」を迫られています。「テレワーク」「リモート会議」「不要・不急の出張・接待の取りやめ」「営業時間の短縮」「テイクアウト商品の開発」などビジネスの場でも、ビジネスのあり方・考え方の大きな変化が必要です。
激変の時代を生き抜くために、ビジネスパーソンが「会計(アカウンティング)」の知識を身につけることは大きな武器になります。西山茂・早稲田大学ビジネススクール教授の新著『MBAのアカウンティングが10時間でざっと学べる』を基に、今回は会計の基礎知識についてお届けします。

「数字」を知ることが「ビジネス成功」のカギ

売上高、コスト、利益、予算……。ビジネスには、さまざまな「数字」があります。これらを正しく知り、活用することが成功に不可欠です。

コストを把握しないまま物を作って「売れた!」、でも売り上げに見合う儲けが得られなかった、では「ビジネスとして成功」とは言えません。しっかりと利益を得るには、数字に基づいて計画を立てる必要があります

でも、「数字」と聞くだけで敬遠し、きちんとした知識を身につけないといけないとわかっていながら後回しにした結果、「苦手なまま」という人が少なくないのが現状です。身に覚えがありませんか。

苦手な人が多いということは、会計の知識を身につければ、ビジネスパーソンとしてワンランクアップでき、同業他社や同期などのライバルに差をつけることができます。コロナ禍で苦境にある今こそ「会計」という新たな武器を手にし、「会社の数字」がわかるビジネスパーソンになる、その歩みをここから始めてみてはいかがでしょうか。

「会計」とはなんでしょうか。それは、企業の状況を「数字を使って見える化」していくものです。会計には「①財務会計」と「②管理会計」の2つがあります。

①財務会計の対象は、外部の関係者です。株主や銀行などですね。「財務諸表」という資料を作成し、オーナーや外部の株主、金融機関などに業績や状況を報告します。具体的には、貸借対照表(BL)、損益計算書(PL)、キャッシュフロー計算書(CF)などをどう作ればよいか、それをどう分析すればよいかに関係します。

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