20~30代が株投資を真剣に始めざるをえない訳 将来に不安があるからこそ手元資金を有効に

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――失敗して大損することを思うと、二の足を踏んでしまいます。

大切なのは自分の中でルールを決めておくことです。例えば株を手放すときも、ここまで下がったら売るという「逆指値」の仕組みを使えば、リスクを限定できます。それに、たとえ投資で失敗しても、マイナスばかりではありません。株価って、経済や世の中の動きに左右される部分が大きい。だから個別株の売買をすると意識がそちらに向き、にわかに経済ニュースを見るようになったりして。その経験はビジネスパーソンとしての自分の価値を高めてくれます。

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生涯のマネープランを策定するのは早いほどいい。家庭を持っても子どもが幼いうちは子育て費用はそれほど重くはないが、子どもが高校、大学へと進むにつれ、教育費は莫大なものとなる。

資産運用は40~50代からでも十分間に合う

もちろん、資産運用の開始は40代や50代でも十分に間に合う。それは、運用によって、「少し余裕のある生活を送ること」を目指すにすぎないからだ。若い世代でも、中高年でも 初心者なら、まずは1000万円程度の金融資産を目標に運用を始めてみてはどうだろうか。経験が豊富な人なら、株式市場が堅調な今は、新たな手法を試してみるチャンスかもしれない。年末はこの特集を読みながら、2021年に向けてお金や投資のことをじっくりと考えてみてほしい。

『週刊東洋経済』12月12日号(12月7日発売)の特集は「30代からチャンス! 50代でも間に合う お金と株超入門」です。
山本 舞衣 『週刊東洋経済』編集者

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やまもと まい / Mai Yamamoto

早稲田大学商学部卒、2008年東洋経済新報社に入社し、データ編集、書籍編集、書店営業・プロモーションを経て、2020年4月育休を終え『週刊東洋経済』編集部に。「経済学者が読み解く現代社会のリアル」や書評の編集などを担当。

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