モナカジャンボが寒くても売れ行き落ちない訳 真夏にチョコも売れ、消費鉄則が崩れてきた

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外出自粛期の東京都内「コンビニのアイス売り場」(2020年5月、筆者撮影)

自宅ならオンライン通信をしない時は“上司や同僚の目”からも解放される。通勤して職場で一緒に執務――では難しかった「息抜きアイス」となっているようだ。

「実は『バニラモナカジャンボ』がすごく伸びています。昨年11月から今年2月までは対前年比で200%超え。暖冬だったのもありますが、看板商品の『チョコモナカジャンボ』のシェアを食うカニバリ現象もなく、ブランド全体に上乗せされています」(同)

「チョコモナカ」は長年、関ジャニ∞を起用したテレビCMでも人気だ。「バニラモナカ」でもCM訴求を始めたが、2019年には「冬限定品」を投入。アイスの無脂乳固形分を高めて「ミルクのコクアップ」と表示した。

マーケティングを担当する村田あづささん。かつては「ハイチュウ」も担当した(筆者撮影)

「SNS中心に徐々に話題を呼び、あまり買わなかった世代の10代と20代男女に支持されるようになりました。バニラはアイスの王道フレーバーで、みんなに好まれる味。アイスの種類別ではバニラジャンボが『アイスクリーム』、チョコジャンボは『アイスミルク』とすみ分けています」

勢いに乗って今年も打ち出し、チョコジャンボでは「冬限定 今だけチョコ増量」も発売。センターに入るチョコが15%増量となっている。ちなみに中に入るチョコは板チョコではなく、液体を流し込み固めたもの。「喫食時の口溶け」にこだわった結果だという。

冬にアイスが売れるのは、「暖冬」や「メーカーの創意工夫」に加えて、「暖かい室内で冷たいアイスを味わう」消費者の存在もある。寒い北陸地方でのアイス消費も多いのだ。

昨年、石川県七尾市を取材した際、「能登地方は高齢者が多く昔ながらの家屋も多い。暖房は今も石油ストーブが中心で、ファンヒーターを併用する家も目立つ」とも聞いた。

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